■ [発見]沖縄
毎年、全国各地で学会が開催され、それに参加します。私も学者生活15年ですので、日本中に行きました。しかし、行ったことがないところもあります。北から数え上げると、三重県、和歌山県、山口県、愛媛県、高知県、福岡県、そして沖縄県です。
今年はその沖縄県からHさんが来られたので、いろいろな話を聞きます。知らない土地の話を聞くと、新鮮です。何気ない一言でビックリします。例えば、菜の花が1月に咲くと聞いて驚きました。菜の花は春の花というイメージがあるので、それでは沖縄にはいつ冬があるのだろうと感じてしまいます。また、最も高い山が400m程度で、中学生が駆け足で一気に登山できると聞いてびっくりします。また、本日は30度を超えるという季節はずれの温度となりました。わたしなぞは、汗をかきどおしでしたが、Hさんは調子がいいとのことです。驚きます。きっと残りの2年弱の期間で、もっと面白いことに気づくでしょう。でも、逆に言えば、菜の花が4月に咲き、2400m級の妙高山が窓からみえ、熱くもないのに汗をかくということのほうがビックリなんだと思います。
■ [ゼミ]無駄話
本日の全体ゼミは発表者の学部学生の登場が遅れたため、30分ほどゼミの部屋で院生さんと雑談をしました。私が、「日本○○学会なんて言わずに、大宇宙○○学会という学会があるといいね。火星人や、ウルトラマンが学会発表したりして」と馬鹿話をしたら、院生さんがつきあってくれました。「そうしたら、バルタン星人はふぉふぉふぉと学会発表するんですね」とか、「ウルトラマンは3分間以上発表できないね」と話を膨らませてくれました。私は涙を流しながら笑い転げました。隣にいるHさんは年代からいってバルタン星人は知らないと思うのですが、ハンカチで笑い涙(呆れ涙かも)を拭いていました。
M2(修士2年生)のKさんは、「究極の無駄話だね」と冷静に分析。「西川先生は、きっとこのことホームページに書くんだよな」と予想されました。大正解です。でも、このメモはゼミ参加者にしか分からないメモですね。いわゆる「楽屋落ち」に類することです。
追伸 ゼミが始まってからは、充実した(真面目な)議論が続いたことを、あわてて付け加えます。
■ [発見]携帯電話
携帯電話の普及には目をみはるものがあります。私の記憶では、平成10年度卒業の学部ゼミ生は携帯電話を持っていませんでした。ところが次の年のゼミ生の中に携帯電話を持つ学生さんがいるようになりました。ところが、現在では持っていない学生さんを探すことの方が困難となりました。気が付くと院生さんも持つようになっています。おかげで、いつでも、どこでも学生さんを呼び出すことが出来るようになり、私としてはとても便利になりました。
一方、講義中に携帯電話のベルが鳴り響くことがあります。わたしは、けっして注意しません。講義を一時中断し、その子の近くによって、「電話に出ても良いんだよ」、「恋人からの電話かな~、若いって良いね」、「代わりに僕が出てあげようか」と1、2分間はにこにこ話しかけます。当然、その間中、数十(時には百人以上)の同級生の視線が、その子に集まります。以後、携帯電話のベルが講義中になることはありません。
院生さんから興味深い話を聞きました。授業参観の時、母親の一人が携帯電話で声高に話をしているので、担任が丁重に「外で話していただけないか?」と言ったそうです。それを聞いて、「うちの学生さんは講義中にベルが鳴るだけで恐縮するなんて、その親に比べれば、とってもうぶだな」と感じました。ところが、その院生さんの話はそれで終わりではありません。次の日に、その夫が「内の妻に恥をかかしたな!」と職員室に怒鳴り込んだそうです。「やれやれ」と思います。きっと多くの学校では、これに類することが起こっているんでしょうね。数年後には、「わたしのかわいい○○ちゃんに恥をかかせたわね」なんていう電話が私の研究室にかかるかも。でも、もっと恐ろしいのは、私が「代わりに出てあげようか」といったら、「本当!うれしい」と受話器を渡す学生が現れることです。
追伸 身近な大学教官の中にも携帯電話を持つ人が多くなっています。聞くと、とても便利なそうです。でも、私は今のところ持つつもりはありません。理由は、きっとはまってしまい、月々数万円をつぎ込みそうなので、怖いからやめています。