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2001-08-27

[]床屋 15:17 床屋 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 床屋 - 西川純のメモ 床屋 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 日曜日に息子の髪を「スキカル」というバリカンで刈ってみました。説明書やビデオを見ると、実に簡単そうです。やってみると、さんざんです。刈った後が斑(まだら)模様になってしまいました。それを修正しようとし、さらに、問題を悪化させます。行きつけの床屋さんに事情を話し、修正してもらいました。

 床屋に着いたとたん、息子は大泣きです。この大泣き故にバリカンを試してみようと考えたんです。しかし、床屋のご主人は、慌てず騒がず「泣くだけ泣かせれば、分かってくるし、観念するんですよ」と、パニックになっている私をなだめてくれました。15分程度、泣かせた後、「さあやりましょう」と開始して10分で、斑模様の息子の頭は可愛く変身しました。プロは凄いと感心しました。(床屋のご主人が神様のように見えました)

 午前中は新井道の駅に行き、外食をしました。ある店に入ったんですが、「大はずれ」でした。「おそい」+「高い」+「美味しくはない(まずいとは言いません)」の三拍子です。完全にブルーです。でも、家に帰ってからシュークリームを食べたら気持ちは切り替えられます。後に尾を引かないもんです。でも、頭の場合は、下手をすると、その変な頭で数ヶ月つきあわなくてはなりません。常々、「医者床屋は行きつけが良い、冒険はしない」と思い続けていた私ですが、1歳ちょっとの息子ということで軽く考えてしまい大失敗です。

 医者床屋の他に、自分が選択できて、選択を誤ると長期間ひどいことになる選択に、指導教官の選択があります。ある先生が学部学生指導教官選択に関して以下のように語るのを横で聞いたことがあります。

 「君らが本学を選択したことは、君らの人生にとって大きな選択だった。入学後に君らは三つの選択をしなければならない、第一は、卒業後の進路だ。第二は、恋人だ。恋人は、一生の伴侶になるかもしれないから、とても大事だ。第三は、指導教官だ。恋人ほどではないけど、大事な選択だよ。恋人を選ぶぐらいの気持ちで、真面目に選びなさい。」

 なるほどと思いました。私自身は、卒研、修士論文の二つの指導教官の選択で、「すごーく」時間と手間をかけました。幸い、お二人とも「大当たり」でした。しかし、本学で学部学生さん、院生さんを見てみると、安直に考えすぎの方もいます。半年後になって、自分の選択が間違いであることに気づき、相談(もしくは愚痴)に来られる方も少なくありません。「可愛そうだな」という気持ちもありますが、同時に、「何で、真面目にリサーチしなかったの?」という気持ちもあります。指導教官との相性は、必ずしも一方が悪いというものでもありません。あくまでも相性の問題です。相性が悪いと、指導を受ける学生さん、院生さんは不幸ですが、同時に、指導教官も不幸になります。

追伸 西川研に所属された修士1年の方も4月から5ヶ月たちます。そろそろ、自分の選択は正しかったかを考えているのでは・・・。