■ [発見]冬眠
沖縄出身のHさんの本日の昼食は、盛りのいいカレーでした。普段は、赤ちゃんの食事ほどしか食べないので、「どうしたの?」と聞いたところ、「寒くなって動けなくなる前に食べます」とのことでした。さらに、沖縄人は温度20度以下になると眠たくなるそうで、最近は毎日12時間ぐらい寝ているとのことでした。まるで、冬眠前のクマのようです。もしかしたら、沖縄の方の遺伝子の中には、「冬眠」能力があるのかもしれません。また、それが今まで顕在化しなかったのは、沖縄が温かい地域だったからかもしれません。もちろん冗談ですが。
高知の人とか、青森の人を見ると、酒飲み遺伝子があるに違いないと思います。酒の弱い人は、あの地域の社会風土の中で、淘汰されているのではないでしょうか?具体的には、連夜の酒飲み会、それも飲まなければならない状態での酒飲み会が続けば、弱い人は肝臓病で死に絶えてしまいます。結果として、酒の強い人が子孫を残し、酒飲み遺伝子が残るのではないでしょうか?沖縄にも、なんらかの淘汰圧がかかっていて、寒くなると独特の反応が顕在化するのかもしれません。
という、Hさんという一人の事例から、沖縄の方、全体を推し量ることは非科学的であることは十分承知しつつ、Hさんの変化が面白かったので書きました。
■ [発見]犬は喜び庭駆け回り
関東の冬は寒いですが、雪は降りません。そのため、東京生まれの私の記憶では、雪だるまは「雪」だるまではなく、「土」だるまになってしまいます。さらに、その土だるまを作れるだけの雪が降ることは稀です。
私の出身大学は筑波大学です。私は第二学群(人間や生物に関連する学部)ですが、幅5m程度の池の向こう側は第三学群(工学系の学部)の建物があります。ある時、関東としては「極めて極めて」稀な大雪になりました。池の両側の芝生に雪がどんどん積もります。それを学生食堂から眺めていた学生が、食後に自然と芝生に集まり始めました。そのうち、第二学群、第三学群の両側にそれぞれ数百人の学生が集まり、自然発生的に雪合戦が始まりました。数百人の大学生の雪合戦は壮観です。私も、その一人として参加しましたが、とても面白い思い出として今も残っています。雪が少ない関東だからこそ、雪を見ると燃えます。
本日は、上越に雪が降りました。といっても「雪」と言えるレベルのものではありません。強いて言えば、「雨ではない」というレベルです。しかし、沖縄出身のHさんは、修士2年のKiさんに、「あれは雪ですか?」などと質問していました。食後の雑談の最中も、じっと外を見続けています。我慢しきれなかったHさんは、「あの雪の中を歩きたいので失礼します」と言われ退席されました。
雪の少ない地方から、上越に来られた方の平均的な変化の様子は以下の通りです(ちなみに私もそうでした)。最初は、雪が珍しく、雪が降ることが楽しみです。ある程度つもると、意味もなく、雪合戦のまねをします。また、写真などを撮られる方もおられます。しかし、1月下旬ごろになると、雪が更に積もり、除雪をしなければ車を出せない程度になります。除雪のため雪掘りが続くと体が疲れます。2月中旬になるとウンザリします。そのウンザリした顔を見ながら、我々教官や修士2年生が「大変だね~、除雪機(価格30万円)買ったら」などと、からかいます。3月になると雪が急激に少なくなり、春の香りがします。高田公園の桜祭りの案内が市内に張り出されるようになります。そのころになると、上越の生活が満1年となります。新年度になると、新入院生が入学します。昨年、上級生が新入生(つまり自分たち)に言ったように、「上越の雪は大変だぞ~」とカラカイ始めます。自分自身は、昨年の経験もあり、それなりの対応をしています。そのため、昨年ほど大変ではありません。それに、新入院生さんの「大変だ~」という姿という、面白い姿を鑑賞できるのですから、一冬、飽きません。
つまり、「期待」→「驚き」→「反発」→「納得・調和」という変化をします。今のHさんは「期待」の段階だと思います。