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2003-06-11

[]老婆心 15:29 老婆心 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 老婆心 - 西川純のメモ 老婆心 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日は一昨日とは別のOBからメールが来ました。書き出しは、『こんにちは。○です。メモを読んで、元気と勇気がわいてきています。今でも、毎日、複数回メモを読んでいます。更新されていない日は、はずれた気分ですので、更新を「期待しています。」。さて、○さんに負けじと私も一つ自慢話をします。・・・・・・』です。内容は諸般の事情から半年ぐらいは秘すこととしました。読むとウルウルというよりも、大笑いする内容です。スカッとしました。

 本でも紹介しましたが、Mちゃんの研究が示すように、K閣下のような授業をすれば、子どもの教師への会話は、「これいい?」というような確認を求める会話から、「これいいでしょう」という自慢の会話に変容します。その意味で、OBからの自慢話は、私にとっての自慢話です。でも、ちょっと考えてしまいました。子どもの成長を願う、と標榜している教師が、子どもから自分の成長を自慢する相手に選ばれないとしたら、とても悲しいことだと思います。なぜ、そんなことが一般の教室でおこるのか、真面目に考える必要があるように思います。さて・・・

 お二方とも苦労が多いと思いますが、いずれにせよ、比較的短期間に実感を得られたこと、なによりと安心しました。でも、もっと苦労しているOBも少なくないですよね。今までの研究から、教師の子ども観・授業観が変われば、最短で2週間、最長で1ヶ月で子どもたちは変わります。これに関しては、今までのOB諸氏の研究成果から、かなりの自信を持って言えます。でも、OB諸氏の研究成果は、同時に、同僚・上司である教師はなかなか変わらないことが明らかにしています。戸北・西川研究室の文化の中に2年間どっぷりつかって、いきなり別文化の中に戻れば、戸惑うこともあると思います。とても心配です。

 戸北・西川研究室の文化に拘る必要はありません。でも、逆に既存の教師文化に逆戻りでは、2年間の意味がありません。両方を知った上で、自分なりに取捨選択すればいいことです。その取捨選択には大学院と同じだけの2年間かかるかもしれません。焦ることはありません。待っています。ただし、お願いがあります。取捨選択した結果を教えてください。それが、研究室での次のテーマの種になりますから。