お問い合わせ  お問い合わせがありましたら、内容を明記し電子メールにてお問い合わせ下さい。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。             

2003-12-19

*[大事なこと]屑はいない

以前のニッパチ理論に書いたように、集団の2割が8割の仕事をします。残りの2割の仕事を6割の人が行い、2割の人は何も仕事貢献しません。程度の差こそあれ、だいたいの目安としては上記の割合に当たっています。ただし、集団の中に勤勉な人が2割いて、怠惰な人が2割いて、普通の人が6割いる、というわけではありません。というのは、勤勉な2割の人を集めて集団を作ると、その中で同じような割合で何もしない人が生じます。同時に、怠惰な人だけを集めて集団を作ると、その中で同じような割合で勤勉な人が生じます。これは理科実験でも同じで臨床教科教育学会の学会誌にも発表したところです。つまり、怠惰な人が2割いるのではなく、集団が2割の人を怠惰にしてしまうということです。

 本日は、戸北・西川研究室忘年会です。学部・大学院を合わせると二十数人の集団です。ニッパチ理論から言えば、4、5人の屑がいるはずです。しかし、忘年会で面々を実ながら、そんな屑はいないな~と思いました。普通の集団で言えば、 集団の殆どの仕事をしている2割の人が殆どを占めているんです。 もちろん院生さんは全国で選抜を受けた人たちなのですから、平均値が高いのは当然と言えば当然です。学部学生にしても、「厳しい!」と全学学生で有名な研究室入りたいと思う学生さんなのですから、平均値が高いのは当然と言えば当然です。でも、ニッパチ理論によれば、そのような集団においても、怠惰メンバーが生じるはずです。何故なんだろう・・・と思いました。これが分かれば、 教育意味は大きいと思います。つまり、身近に素晴らしい研究題材があるのだと思います。

追伸 忘年会の最初に戸北先生挨拶があり始まりました。院生さんから「最後の話」を頼まれていたので、上記のことを話そうかな~と思いました。しかし、最後の話は院生長老Oさんでした。そして、私は何も話さなくて会は散会です。そして、それをだれも変に思いませんでした。以前のメモに書いたように、影の薄~い指導教官である私はそれをとても嬉しく思いました。

追伸 「屑」という言葉が、不穏当な表現であることは十分に理解していました。あわてて追伸します。怠惰メンバーがいたとしても、それはその人が「怠惰な人」であるとは思っていません。そのメモにも書いたとおり、「怠惰な人」を集めると「勤勉な人」が生じ、「勤勉な人」を集めると「怠惰な人」が生じます。つまり、その人が勤勉か怠惰なのかは、その人の特質ではなく、その集団の特質だと考えています。従って、「屑」という、かなり過激な表現を使いましたが、怠惰な人が屑ということを意図しているのではなく、怠惰な人が生じる集団が屑なんです。仮に怠惰な人が生じた場合、少なくとも管理者は、その怠惰メンバーを責めるより、自分を責めるべきです。