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2004-01-22

[]いってきます、いってらっしゃい 17:23 いってきます、いってらっしゃい - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - いってきます、いってらっしゃい - 西川純のメモ いってきます、いってらっしゃい - 西川純のメモ のブックマークコメント

 クレヨンしんちゃんというアニメがあります。その中で主人公のしんちゃんが幼稚園から家に帰ると「ただいま~」とは言わず、「おかえり~」と言う場面があります。ずっと、「面白いけど、わざとらしいな」と思っていました。ところが、子どもを育てると、あのシーンは作者の実体験に基づくものであり、それが分かる大人は「そうなんだよな~」と感じるシーンであることが分かります。

 我が家では、私が朝食を食べ終わると大学に出勤です。その際、息子に「いってきます」といってチュをしてから出発します。その際、必ず息子は「いってきま~す」と応えます。そうすると「○ちゃんは?」と私が改めて言うと、「いってらっしゃい」と言ってくれます。大学から帰って、ドアを開けると、息子が「ただいま~」と満面の笑顔と大きな声で迎えてくれます。そうすると「おかえんなさいでしょ」と家内がたしなめます。

 挨拶の殆どは定型的なものです。その殆どは、相手と同じことを復唱すればいいことです。例えば「おはようございます」、「いただきます」、「おやすみなさい」などがそうです。それに、子どもに言葉を教えるとき、親がある言葉を言って、子どもに復唱させることが殆どです。従って、子どもにとっては、親がことさらにある言葉を言ったならば、それを復唱するということが基本的ルールになっているわけです。それゆえ、「ただいま、おかえりなさい」、「いってきます、いってらっしゃい」というような、相手と違う返事をする言葉を学ぶことは、なかなか難しいことなんだなと思います。