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2004-04-02

[]理想の校長 16:24 理想の校長 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 理想の校長 - 西川純のメモ 理想の校長 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 この2週間程度、ずっと気になっていた問題があります。ある校長のことを、ある人の話で聞いたのですが、その校長は目標を明確に示し、厳しく評価します。まさに、我々が理想とする管理職の姿です。ところが、聞いた人によれば、その学校の状態は必ずしも良くありません。一言で言えば、暖かくないんです。メンバーのみんなが、いやいやながらやらされているという状態です。目標を明確に示し、評価をするのですから、よい管理職の姿のはずです。何故なんだろう・・と考えてみました。分かりませんでした。そのことが、ず~っと気になって気になってしょうがありませんでした。

 本日の朝、起きた時、ふと気づきました。とてつもなく当たり前のことを忘れていました。学び合う教室に書いたように、我々人間にとって最も重要な能力はコミュニケーション能力です。具体的には、人を引きつける話が出来、人の気持ちになれる、という能力です。考えてみれば、校長もその能力が必要なはずです。管理職にコミュニケーション能力がなければ、引きつけられません。従って、与えられた目標を共感することが出来にくいんです。それでも、仕事上の自分では選択出来ない上司なので、嫌々ながらもその目標に添った評価を受け入れなければなりません。そのような環境であれば、職場がぎすぎすするのも当たり前です。

 そう考えると、よき教師、よき校長になることが、よき学習者、よき平教諭になるより難しいことが分かりました。つまり、学習者として教室で行動したり、平教諭として職員室で行動する場合、コミュニケーション能力を最大限に発揮し、関わり合うことを多くやれば、より問題解決出来ます。そのような、自分が学習者、平教諭として染みついている、コミュニケーション能力の高い人が管理職になれば、管理職としても関わり合いを多くやってしまうことになります。しかし、管理職(実は教室における教師も)が関わり合いを多くしてしまうと、職員集団の相互作用を阻害してしまうことになります。でも、コミュニケーション能力の低い人(もしくは、コミュニケーション能力が高いが職員室で使わない人)が管理職になれば、ぎすぎすした職場になるでしょう。つまり、教室における教師と同様に、職員室における校長も、その初期にはコミュニケーション能力を使ってメンバーを引きつけなければなりません。しかし、徐々にそれを押さえ、関わりを制限しなければなりません。己が、今まで使って有効であった能力を、押さえるというのは、よほどの自制心が必要です。

 分かってみれば、あたりまえのことですが、このことは2週間分かりませんでした。ばかだな~。

[]15Kg 16:24 15Kg - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 15Kg - 西川純のメモ 15Kg - 西川純のメモ のブックマークコメント

 本日、家内から報告がありました。家内の自転車のハンドルに、息子を乗せるための子ども椅子があります。冬の間は、寒いので使っていません。久しぶりに息子を座らせようと思ったら、息子が大きすぎて椅子に座れなかったそうです。その椅子の説明書を読むと、乗せられる子どもの体重は15kgまででした。そこで、久しぶりに息子の体重を量ったら15kgだったそうです。いつの間にか、また大きくなりました。

 息子が生まれた時、息子の体重の金塊より、息子の方が大事だと漠然と思いました。そこで15kgの金塊はいくらなのかを、突然調べたくなりました。新聞で調べると、本日の金の値段は1gあたり1500円です。ということは、15kgで「たった」2200万円であることが分かりました。拍子抜けしました。その十倍の2億でも、その百倍の20億でも、息子の方が大事です。その 以上のお金でも迷いはありません。もちろん庶民の私に、億などというお金には縁がありませんが。

 息子の価値を金塊に比したのは誤りでした。息子に失礼です。せめてダイヤモンドに比すべきだったと反省しています。

追伸 人間の比重は、ほぼ1です。一方、金はその20倍弱です。ということは、息子の大きさの金塊だったら、4億円の値段となります。今後は、息子の「大きさ」の金塊より、息子の方が大事だ、と、「せめて」言うようにします。