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2004-08-25

[]教師の成すべき事 14:06 教師の成すべき事 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 教師の成すべき事 - 西川純のメモ 教師の成すべき事 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 現在、3泊4日の予定で、N市の先生が我々の研究室を訪問しています。N市からは今までも何人もの先生が来られました。私も忙しい人間ですので、3泊4日も拘束されたらたまったものじゃありません。

 私のやったことは、まず最初に1時間~2時間程度議論します。その中で既存の考え方をどんどんぶち壊します。それ以降は1日あたり1時間程度の議論をする位です。では、それ以外の時間はどうするかといえば、重要なのは西川研究室の院生さんと学び合い可能な状態に置きます。方法は簡単です。ゼミ生の部屋に机を一つ割り当てるだけです。私と1時間も議論すれば、頭の中は混乱状態で、パンパンになります。でも、それを理解することは、とても大事だという気にはさせます。という状態で西川研究室の院生さんと同じ場所にいれば、自然と学び合いが生じます。さらに、必要な情報、具体的には西川研究室の過去の院生さんの修士論文はゼミ生の部屋にあります。それで十分です。

 本日は忙しかったので、朝一番に「今だったら議論できます。でも、その後は時間がありません。」と言いました。しかし、その先生は「西川先生と議論したことから自分の実践を整理している最中です。院生さんとお話しさせていただいているので、今、先生と話すことはありません。」と言われました。私としては、「我々の術中に落ちたな」と思い、ニコニコしました。

 おそらくKogさんはこのメモを見るでしょうね。今、あなたが陥っている状態が我々の目指す学習の姿で、私のやっていることが教師のやるべきことなんです。即ち、目標を与え、場を保証することです。そして、もう一つやるべきことは評価です。しかし、私はあなたの評価は出来ませんので、ご自身でやってください。でも、どのように評価しているかは、私と院生さんとのやりとりで見せている(可視化している)つもりです。ニコニコやっているし、馬鹿話と絡めて評価しています。でも、あの方法が一番厳しいんです。だからこそ、学会や実践において高い実績をなしているし、卒業・修了までに得られることも格段に大きいと自負しています。

追伸 このメモのことを院生さんから聞くであろうことも織り込み済みです。そして、このメモは院生さんにとっても意味あるものだと考えています。このように多方面に多くの意味を持つところが、可視化の面白いところです。