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2004-11-10

[]ウイルス対策ソフト 12:49 ウイルス対策ソフト - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ウイルス対策ソフト - 西川純のメモ ウイルス対策ソフト - 西川純のメモ のブックマークコメント

 学生さんのコンピュータウイルス(以下ウイルス)に関する危機感が薄いので、分かりやすい説明を書いて注意を喚起することとしました。

 ウイルスはインターネットに繋ぐことにより、自分の意図していないのにコンピュータの中に入ってしまう(感染といいます)ソフトです。インストールされると、様々な悪さをします。最悪の場合は、コンピュータに保存したデータが破壊されたします。さらに、恐ろしいのは、感染されてしまうと、自分のコンピュータをインターネットに繋ぐと、他のコンピュータに向けてウイルスを発する役割をします。つまり、どんどん広がっていきます。このような働きをするためウイルスといいます。

 学生さんの中には、ウイルスはそんなに頻繁にはないと思っているか違いますが、それは違います。私の場合はウイルス対策ソフトをコンピュータに入れているので、ウイルスが入りそうになると、「今、入りそうになりましたが、駆除しました」という警告が出されます。私の場合だと、日に2,3は必ず来ます。つまり、何も対策をしておらず、インターネットに繋げていれば、1週間以内には必ずウイルスにかかると考えた方が正しいと思います。

 私の場合はインターネットに「殆ど」繋げていないから大丈夫、とお考えの方もいるかも知れませんが、繋げている「その時」に来るとも限りません。

 また、「私のコンピュータの中にはたいしたものが入っていないから大丈夫」と思っている方もいるかも知れません。しかし、それは違います。たしかに、自分のコンピュータのデータが破壊されたとして、「災難だった」と諦め、コンピュータを最初からインストールし直せばいいだけです(ただし、数日はまともに使えないでしょうね)。でも、問題は、そんなところにあるわけではないんです。

 もし、「あなた」のコンピュータが感染されたとします。ウイルス対策ソフトを導入していない「あなた」は何も気づきません。何日もの間は、ウイルスは何もしません。そして「あなた」は気づきません。その間、あなたは色々な友達・お世話になっている人に電子メールを送ります。1週間の間にみなさんはどれだけの人に電子メールをしているでしょうか?また、2週間では、3週間では、・・・、とても多いと思います。 その多くの人たちに、ウイルスに感染したメールを送り続けることになります。

 数週間後、突然コンピュータが暴走し、あなたのコンピュータのデータが全部無くなってしまいます。もし、その時が修士・卒業論文の提出間際、だったら、そして、大事なデータはコンピュータの中にだけあったとしたら・・。私の大学院の同級生は、実際にそのようなことがありました。そして彼は大学院を退学しました。

 もし、幸いにして、「あなた」はCDにバックアップを取っていました。そのため再インストールには手間取りましたが、なんとか復旧しました。と、ところがです。その時、あなたの友達が血相を変えてあなたの所に来ます。聞くと、「あなた」が発したメールにウイルスが感染していたため、そのメールを読んだ友達のコンピュータが感染して、そのため、友達のデータが完全に破壊されてしまったというのです。そして、その友達はバックアップを取っていませんでした。どうします・・? きっと泣き出すでしょう。また、あなたに「責任を取って」とつめよるでしょう。そして、そのような友達が10人も出てきて、あなたを非難したら、あなたはどうします。そして、その中の何人かが大学を退学したら・・・。

 上記のことは、私に起こったことです。幸い、私の感染したウイルスは、極めて良性で、悪さをしないタイプでした。しかし、それであっても、ウイルスに気づいたときは総身から血が引く思いでした。そして、その期間にメールを送った人に電話をかけ、一人一人、平謝りをしなければなりませんでした。もし、悪性のウイルスで、復旧不可能な被害を与えてたら・・・。想像すると吐きそうになります。その経験があるので、ウイルス対策ソフトは大事だと、心に刻みつけられました。

 本来ウイルス対策ソフトを装備しなければインターネットに繋いではいけないというルールは伝えたはずです。それにも関わらず、それを怠り、その結果として他人に迷惑をかけたら・・。過失で交通事故を起こすのと、飲酒をして交通事故を起こすのでは責任の問われ方が違います。ウイルス対策ソフトを装備 していないにもかかわらず、「ちょっとだけだから、インターネットに繋いじゃおう」という「あなた」、「あなた」の行為は、「コップ一杯だから大丈夫」と飲酒運転する人と同じ事ですよ!重大に考えて下さい。えへらえへら笑っていられる問題ではありません。 もちろん、あたながウイルスに感染したとしたら、あなたは被害者です。でも加害者でもあるんです。考えてください。「私も被害者なんだから!」といって、あなたが迷惑をかけた人が納得してくれると思います?

 上記の危険性を犯すのと、飲み会1回分のお金を投資するのと、どちらがいいですか?

追伸 私はちゃんとウイルス対策ソフトをコンピュータに入れているから大丈夫という人へ。ウイルスは絶えず進化し続けています。常に、最新の情報に更新していなければ、それは、ウイルス対策ソフトを入れていないことと、「同じ」です!