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2005-01-02

[]新年にあたって(予告編) 10:01 新年にあたって(予告編) - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 新年にあたって(予告編) - 西川純のメモ 新年にあたって(予告編) - 西川純のメモ のブックマークコメント

 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。今年やろうとしていることを書きます。

 まず、現場に対する研究成果の還元ですが、今後も一生懸命やります。雑誌記事・講演の依頼は出来るだけ応えて、研究室の成果を学校現場へ還元したいと思います。本に関しては、延び延びになった異学年学習の成果をまとめた本を出したいと思います。

 研究に関しては、現在進行している研究室の研究成果は、「学校職員における学び合い」、「学力と心の成長を保証した学び合い」をキーワードとしてまとめられると思います。ただし、「学び合い」というキーワードは今後再検討する必要性を感じています。つまり、我々は「学び合い」自体を目標にしているということに躊躇いを感じています。本当に重要なのは、「学習者の凄さ」であり「学び合い」は結果と考えているからです。さらに、「学び合い」を仮に目標と考えたとしても、「学び合い」を手段やテクニックの一つと考えている教育論と、分かりやすく一線を引く必要性を感じています。ただし、これにかんしては数年間のスパンで検討する必要があると考えているので、一応、「学び合い」というキーワードは使おうと思っています。

 最後に、教員養成および教員再教育です。それらの中心である西川研究室のゼミに関しては、目標の再設定をする必要性を感じています。簡単に言えば、西川研究室が何を目指しているか、そして、それは何故なのかを、ちゃんとまとめ、それを伝える必要があると考えています。それを休み中に書き始めたら、現在のところ、二万八千字(A4版で28頁)です(学部4年生の皆さん、卒論はこれ以上は書いているよね~?)。書き始めた時は、そんなに大量になるとは思っていませんでした。私としてはコンパクトにまとめたいと思い、2,3日でまとめられると思っていました。しかし、書き始めると、そんなレベルでは収まらないことが直ぐに分かりました。何故なら、西川研究室の様々な活動は、それぞれ上位目標、下位目標という関係で密接に関連づけられています。そして、それぞれの活動で行っていることには歴史があり、固有の意味があります。そのため、必要最小限の説明を個々にすると同時に、それぞれの間が無矛盾であるということを分かりやすく説明する必要があります。最終的には、どれだけになるか分かりません。ただし、これ以上に膨大になるのは出来るだけ避け、推敲に勤めたいと思っています。

 書いてみて分かりました。これだけ膨大な歴史と意味を、学習者集団の文化の伝承に任せていたのは本当に不親切だったと思います。そして、それは「放任」に繋がることだと思いました。だからといって、二万八千字(現状)の内容を、教師主導で講義するつもりはありません。教師としてはテキストブックを作り、学習者集団に提供し、学習者集団との関係で育てたいと思っています。

 現在書いているものは、ルールブックであり、契約書です。心して書いています。

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 今年は変化の年になるかも知れません。勤めてから19年間、ずっと何とかしようと思い、願っていたことが実を結ぶかも知れません。これが実現されれば、学生さん、院生さんが不当な扱いを受けなくなるでしょうし、教育現場に密着した教育研究が迫害されることはなくなると思います。結果として、大学の全メンバーが権利と義務において同じスタートラインに立つことが出来ます。しかし、それが実を結んだとしても、その意味するところを正確にメンバーが理解するのには時間がかかると思います。大きな変化を感じない人も多いでしょう。でも、数年の内にシステムが変わることになります。それを思うと胃が痛くなります。しかし、勝算はあります、なぜなら変化の原因は個人レベルのファクターはあるものの、基本的には上越教育大学という、新興で県庁所在地に所在しない小さな国立大学が法人化した変化に由来するものだからです。

 以前のメモに書いたように、その変化によって、現在は上越教育大学と関係ないと思っている人、関係があるがそれほどでもないと思っている人の人生を大きく変えるかも知れません。そのようなことが今年から十年以上にわたって継続的に変化に由来する結果は現れるはずです。これに関しては本当に恐ろしくなります。でも、これに関しても最終的には自己判断・自己責任であって、上越教育大学の責任ではなく、ましてや私の責任でもないと考えればホッとします。

 以上、私以外には全く分からないメモです。だって、私自身でさえ、このメモの意味を本当に理解できるのは、もしかしたら十年先かもしれません。