■ [ゼミ]失敗
私が卒研でついた先生は厳しい先生でしたが、隣の研究室の女性教官も厳しい先生でした。その先生の言葉で今でも忘れられない言葉があります。曰く、「子どもは何度失敗しても許される。大人も一度は許される。しかし、同じ失敗を2回繰り返すとは許されない。君らは二十歳をこえた大人です。」と我々学生に静かに語りました(かなりの迫力がありました)。向こう見ずのやつが、「もし2回繰り返すとどうなるのですか?」と聞きました。その先生は「死になさい」と静かに語りました(かなり不気味な迫力でした)。その場にいた学生は「し~~~~~・・」となりました。
社会人になって、色々な失敗をしました。そして同じ失敗を繰り返すこともありました。さすがに「死ななくてよい」ことを知りました(よかった)。でも、あの先生のいわんとすることも分かるようになりました。
人は失敗するものです。ましてや経験の少ない若い人は失敗をするものです。その失敗が許される場合と、許されない場合があります。そして、許されない場合は、その集団の中では死ななければなりません。許されるか否かは二つの条件によって決まると思います。第一は頻度です。ある失敗をして10年たって同じ失敗をしたとしたならば、犯罪レベルでなければ許されるはずです。第二は貢献度です。ある集団の中で、かなりの貢献(別な言い方をすれば成功)を積み上げていれば、かなりの失敗は許されます。あくまでもバランスで決まります。ということで、大人の社会で守るべきことは二つです。大きな失敗をしたならば、その失敗を繰り返さないよう、ある程度の期間は「びくびく」する必要があります。もう一つは、失敗を補うだけ、いや上回る貢献をしましょう。
追伸 Sへ。物事をポジティブに見られるって凄いことだよ。君のそういうところって好きだよ。でもね、「死ね」とは言いませんが、大人の社会の厳しさを身につけることは君にとって良いことだと思うよ。今後に「期待しています」よ。おっと思い出した。Yちゃんへ「期待しているよ」が怖い理由は、以前のメモに書いたように、私が怖いんではなくて、君が君自身の行動を「良し」としていないからだよ。