■ [発見]大発見
我が同志のブログ(http://blog.goo.ne.jp/sg1600/e/20400c7b88a1b972c93a3080710094d2)に凄いことが書いてありました。許可を得たので以下に示します。
『これは、我が家の夕飯後に妻から聞いた話です。妻も私と同じように、戸北・西川研究室で、学び合いを研究し、実践しています。おもしろいので「メモ」します。
妻:1年生を初めてコンピュータ室に連れて行き、キッドビクスでお絵描きをしたらね。同じことを5・6年生のクラブでしたときには見られなかったような、素晴らしいのができたよ。誰か1人が、新しい機能を見つけると、すぐに「なに、なに?どうやった?」と何人かが集まり、あっという間にその使い方が広まって。本当に、凄いスピードだった。初めのうちは、まだ思うようにマウス操作ができなかった子もいたんだけど、周りの子が楽しそうにしているのを見ているうちに、隣の子に「それ、やって!」と頼んで、そのうちに自分でできるようになっちゃってね。私は、驚いてそれを見てたの。でも、その後、普段(の授業よりも)忙しい状況になったよ。(操作法を)教える必要がないのに、とても忙しくなった。どうしてか、わかる?
私:わかんない。どうして?
妻:作品ができあがった子が「せんせい、みて!みて!」と私の手を引っ張ってね。ついて行くと、にこにこしながら、説明するんだわね。「せんせい、これはね~。こうやったんだよ!(操作して)すごいでしょ!」ってね。だからは私は、「ほんとうだ!すごいね!こういうふうにつかったんだ!」って応えたんだ。それを見ていると、すぐに、別の子が「せんせい、みて!みて!」と、私の袖を引っ張ってね。次々に、「せんせい!、こんなのできたんだよ!」とやってくるんだわ。 この子たちは、出来上がった自分の作品を見せるだけじゃなく、自分がどの機能をどう使ったのかをやってみせ、操作の様子を見せたいんだわね。また、それが、みんな感動ものなので、次から次とくるから、聞いていくのが忙しかったって話。。。
私:なるほど~。コンピュータの操作法が、次々と伝播していくのって、本当に速いよね!工学会の論文(スキャナの操作が伝播していくのスピードが加速することを書いた)で、明らかにできたのって、ほんの一部分にすぎないんじゃないかなって気がするんだよね。実際の教室って、もっとすごいことが次々に起こってるんだから。
妻:うん、うん。
私:それに、学び合いは、結局、忙しい!というのが、真実みがあっていいね。教師の役割を「目標の設定」「可視化」「評価」と考えたとしても、やれること、やるべきことは山ほどあるわけで、大人の固い頭で思いついた操作法を偉そうに教えてる場合じゃないよね!
妻:うん。それも、1人1人が、それぞれの操作を説明できるってところが凄いと思う。
私:コンピュータは、それがすぐに再現できるって点で、大した道具と言えるよね!なかなか、紙と鉛筆では、そうはいかないから・・・。
妻:それに、子供たちが教師のところに、「すごいでしょ!みて!」ってやってくる時って、どうしてそれが良いのか、必ず説明できるのが凄いと思う。自分の中に、評価規準っていうか、理想の姿が見えてるって感じ。
私:なるほど。
妻:今、そういう研究やってるんでしょ?どういうの?
私:子供たちが良いと思った作品を選んで、なんでそれを良いと思ったのか出し合って評価規準を作っていく・・・。
妻:そう言ってしまうと淡々とした作業みたいだけど、そこにはきっと、すごく良いものがあるから、自分の研究の価値をよく考えた方がいいと思うよ。
私:おお。』
これを読んで、背筋がゾクゾクするほど感激しました。この文章の中での「みて、みて」の自慢の部分は、我々は了解済みです。そのことは、「学び合いの仕組みと不思議」でも書きました。学び合いが成立した初期段階の典型的な兆候です。やがて学び合いがさらに充実してくると、教師の存在がフェードアウトするので、「みて、みて」は頻度が減少します。そうなれば、教室の中で教師がどう動いても、子どもは影響されなくなります。
私が感激したのは、奥様の「子供たちが教師のところに、「すごいでしょ!みて!」ってやってくる時って、どうしてそれが良いのか、必ず説明できるのが凄いと思う。自分の中に、評価規準っていうか、理想の姿が見えてるって感じ。」という部分です。まさに、そうです。
ずっと前に、気づくべきことでありながら、私の囚われから意識化出来なかった部分です。素晴らしい!
追伸1 こんな会話を夫婦で出来るというのは、Mさんならではだと思います。
追伸2 現場の激務の中で、これを出しています。KinさんOhさんへ。もたもたしているとMさんが全部解決しちゃうぞ!