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2007-04-04

[]何故変わらないのか? 22:38 何故変わらないのか? - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 何故変わらないのか? - 西川純のメモ 何故変わらないのか? - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』を研究して、学力が向上すること、人間関係が良くなること、評価の質が向上すること、特別支援が解決すること・・・、こんな事には既にワクワクを感じることが出来ません。だって、当たり前だから。我々にとっての最後の壁は、教師を変えること、それにつきます。さて、どうするか?こりゃ難物です。子どもを変えるなんて、チョロいモンです。邪魔しなければ、自然に変わる。だって、今の教育が、時代遅れだから。『学び合い』が可能となる社会になっているのに、情報が高価で、教師しか媒体がなかった時代の教育を引きずっている。

 生産性の低い時代においては、多様性は認めら得ない。しかし、生産性が高く、余裕が出来れば、多様性は必然性です。熱力学を引き合いに出さぬとも、歴史が証明しています。子ども30人には30の多様性があるべきなのに、せいぜいTTを使った2種類の多様性を用意して、「個に応じた」と称する愚がまかり通っている。教師は何故変わらないのだろう?

 我々の同志が自分のクラスで、学力を向上させ、人間関係を良くし、特別支援の問題を解決しています。それを身近で知っている教師は、何故、それをまねしようとしないのでしょうか?それを個々の教師の「愚かさ」で理解するのは我々の作法ではありません。結局、関係原因です。

 『学び合い』の無い多くの教室においては、クラスの中に勉強の得意な子がいても、「どうやればいいの?」と聞こうとはしません。結局、今までのままを続け、当然、成績は低迷します。『学び合い』の無い多くの教室においては、関わることにエネルギーの消費が少ない、いつもの関係だけしかありません。これは職員室の病理と同じです。

 私は校長ではありません。従って、目標の設定や評価、環境の整備は出来ません。どうしたらいいのだろう?と思います。今できるのは、自ら変わろうと願う先生に、我々の成果を伝え、誤り少なく達成する手助けをすることです。それによって変わった先生が、私には出来ないことを実現してくれる。ではどうするか?

 経営学によれば、「なんで、こんな良い商品が売れないんだ!」と嘆く場合、それは販売促進であって、マーケティングが成されていないことを意味します。ニーズ調査を行い、消費者ニーズによってセグメント化し、各セグメントにあった販売戦略をしなければなりません。

 今から十年以上前までに数十の学術論文の業績与え、博士の学位を与えてくれたが、今は、馬鹿馬鹿しくてやめたアンケート調査をもう一度やるべきなのでしょうか?気乗りしません・・・

 本日、学部4年生が「教師を変える」ための作業に汗していました。彼らの努力が正当に報われるために、私が何をすべきなのか?それを考えながら、答えが見つかりません。とほほ