■ [う~ん]分かってもらえないのかな・・

どうも『学び合い』は一つの指導法だと思われる方が多いようです。しょうがないとも思うのですが、残念です。本当は考え方なのですが・・・
コンピュータの時代の最初の巨人はIBMでした。その頃は、コンピュータの機械の性能が決定的でした。そして、当時のパソコンの規格はIBM互換が規格でした。そのIBMがソフト発注をしたのがビルゲイツです。ビルゲイツはIBM用のBASICを作り、大成功の出発点を作りました。その後、彼はMS-DOSを生み出しました。その際、NECは自社製のMS-DOSを考えられないほど安価に世に出しました。MS-DOSはソフト開発者にとっては宝箱みたいなものでした。当時大学院生だった私も、こんな凄いソフトが、当時で1万円程度で手にはいるなんてビックリしました。他社製はその十倍以上でした。結果として、NECには良質なソフトが排出し、NECの天下の時代でした。ところが、Windowsの時代になって風向きが変わります。どんな会社も互換性が保証されます。そして、そのWindowsがNECのMS-DOSと同程度に安価です。結果としてNECは没落します。今、マイクロソフトはワープロも表計算もプレゼンソフトも自社製が有利に働くようにしているようです。そこにグーグルが生まれました。彼らはソフトをネット上に置き、無料で提供しています。オープンソースのプログラムもやがてネット上に置かれると思います。
上記は考え方の戦いの歴史です。機械が大事と考える時代、フロッピーディスク・CDで提供されるソフトが大事と考える時代、そしてユーザーにとってはバーチャルな世界のソフトが大事な時代への変遷です。そして、勝者は常に自分の資産を安価(無料)で世に提供した側にあります。自分の資産をもとに囲い込み、それでもうけようとした側は常に敗者です。
私なりの試みとして、本として出版するつもりだった「『学び合い』の奥義書」を公開しました。「学びの殿堂」も製品として売り出せば、それなりの価値は生じます。でも、そんなことは敗者への道です。出来るだけ、簡単に、そして無料で、情報を公開すること、それが「考え」を伝える術だと思っています。