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2007-05-31

[]不審者 21:58 不審者 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 不審者 - 西川純のメモ 不審者 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 免許プログラムの院生さん達は観察実習です。我が息子の学校に行ったそうです。彼ら曰く、我が息子は図書室で難しい本を読んでいるそうです。そこで、息子に声をかけたが、嫌われたようだ、とのことです。そこで本日、息子に人に声をかけられたら、ちゃんと挨拶をすべきだ、と説教しました。しかし、息子によれば、知らない人だから応えなかったそうです。う~ん。

 息子には、学校では知らない人に声をかけられても、ちゃんと挨拶するべきであることを話しました。そして、学校の外で、我々が一緒ではない場合は、知らない人と話すべきではないことを教え直しました。M1のお二人さんへ、という事情があるそうです。ごめんなさいね。

 なお、私が「息子はハンサムだろう」と聞くと、0.5秒の迷いなく、「本当にハンサムです」と返事をしてくれました。そこで、「俺と似ているでしょ」と聞くと、0.5秒以上たって「はい」と応えてくれました。息子と私は「使用前・使用後」の関係にあります。あはははは

[]校長の授業 16:07 校長の授業 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 校長の授業 - 西川純のメモ 校長の授業 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 本日校長の授業を参観に行きました。事前にいただいたメールでは、子どもたちが学び合わないことを心配した内容だったので、ドキドキして参観しました。

 授業を見て笑いを押し殺すのに苦労しました、だって、学び合っているんですもん。一緒に参観した院生さんに「何が不満なんだろう」と言いました。子どもたちは一生懸命に学び合っていました。学習への集中は1時間とぎれることはありません。そこで、校長に「何が不満なんです」と聞きました。それによれば班内の学び合いはあるが、班を越えての学び合いがないとのことです。そして、「私は獣のようにゴチャゴチャした子どもが大好きなんです」とのことです。

 その校長は「学びの殿堂」で公開している佐藤準先生の授業を参観した先生です。そのイメージで捉えられているので、まだまだ学び合っていないと判断されていたのだと思います。しかし、校長が参観した佐藤先生クラスは、1年弱も『学び合い』の文化にどっぷり浸かっている集団です。それを『学び合い』を導入して2、3時間の子どもに求めるというのも「強欲」だと笑ってお話ししました。

 その後、校長とそのクラスの担任と西川研究室メンバーで懇談しました。授業中に見られた、班を越えた動きを阻害している教師の行動に関して指摘しつつ、『学び合い』の「考え方」を説明しました。その担任の先生が実に理解力のある先生です。クラスも良い状態にあります。

 私の見立てでは、阻害する行動をやめ、説教をし始めれば、あと数時間で校長も大満足の『学び合い』になるはずです。佐藤先生の授業が社会科だったので、校長の実践も社会科から始めました。しかし、『学び合い』がもっとも簡単なのは算数、理科、体育、家庭科であることを説明しました。そして、国語社会も「凝らねばならない」という囚われを捨てれば、本当に簡単だということを説明しました。

 小さな学校だけあって、小回りがききます。あの学校は大化けしそうです。ワクワク!

[]もし、学び合う学校上越地区に出来たら 16:07 もし、学び合う学校が上越地区に出来たら - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - もし、学び合う学校が上越地区に出来たら - 西川純のメモ もし、学び合う学校が上越地区に出来たら - 西川純のメモ のブックマークコメント

 上記の学校帰り道馬鹿馬鹿しいことを思いつき、車中で笑ってしまいました。

 我がゼミ学生は、西川研究室洗脳結果、一斉学習において子どもたちがつまらなそうにしていることを「見え」てしまいます。従って、本当の気持ちとしては一斉学習をすることは苦痛です。が、世のしがらみの中、教育実習で一斉学習をしています。そして、私自身もそうしなさいと言っています。その学生からは、早く、『学び合い』で教育実習できる学校上越に出来たらいいと言われています。

 そこでです。もし、上越地区でそのような学校が出来たら、と想像しました。もちろん、西川研究室学生さんにとってはウエルカムです。ところが、その他の学生さんが実習にいったら面食らうでしょうね。だって、指導案は、本時の目標は「教科書○頁~○頁をクラス全員分かる」で終わりです。そして、予想する反応は「全く予想できない」になります。指導の展開の欄は「一人一人違う」です。教師の支援は「ニコニコして喜ぶ」となります。そして、指導教諭の人は「大丈夫だから、子どもたちが勝手にやるから」と言って、職員室でお茶を飲んでいるかも知れません。あははははは

 指導教諭のいないクラスで、実習生は指導されたとおり、「教科書○頁~○頁をクラス全員分かる」と言ったとたんに子どもたちが立ち歩きはじめ、私語をし始めます。呆然としている状態で授業が終わります。こりゃ悪夢だ・・

 そこで、バカな想像は進みます。そんなことで教師になろうと思っている熱意のある学生さんが落ち込んでは大変です。そこでです。担任の先生子どもたちに課題を与えます。その課題は「実習生を楽しく授業させて、教師になりたいという熱意を高めよう」というものです。そして、担任から実習生の指導案が子どもたちに渡されます。もちろん、一斉授業形式です。そこで、子どもたちは、その指導案を検討し、それぞれの役割分担を決めます。そして、おそらくその実習生が予想する誤答を発言する子、それに絡む子、そして、時間を見計らって実習生が望む答えを言う子が決まります。もし、その実習生の指導案があまりにも稚拙である場合、担任に「せめて、ここの部分はこのように直すよう指導して」と依頼が来ます。その様な準備のもとに、実習生は授業をします。そして、大成功だと思いこみます。実習最終日には、おきまりの「良い先生になって下さい」という寄せ書きが子どもたちより渡され、実習生は大泣きします。

 実習生が帰ってから、職員と子どもたちで検討会が行われます。そして、子どもたちは最後に、「あ~、大変だった。でも、あの人が先生になる気持ちを高められたとしたならば、それで良しとしなければ」と大人びた声で言うのです。あはははははは

 こんな馬鹿話をしていたら、学卒院生から「そんな学校に実習に行きたくない」と言いました。しかし横から現職院生さんからは、「大丈夫、その実習生は最後まで分からないから幸せよ」とのことです。

 『学び合い』の成立したクラスでは、子どもたちはどんどん教師のような振る舞いをします。ちなみに、私が笑っているのは、そんなことは起こるはず無いと思って笑っているのではありません。このレベルのことは『学び合い』の成立したクラスでは実現可能です。私が笑っているのは、これが本当に実現できるからです。あははははは