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2007-06-17

[]幸せ 21:51 幸せ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 幸せ - 西川純のメモ 幸せ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 以前のメモhttp://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20030810)に書いたように、就職が出来れば人生の苦しみの半分は解決します。一生の伴侶に巡り会えば、残りの半分、つまり四分の1の苦しみは解決しました。子を授かれば、残りの半分、つまり8分の1の苦しみは解決しました。つまり、私は8分の7の苦しみから解放されています。私がビル・ゲイツの財力を得たとしても、安倍首相の後に首相になったとしても、八分の1の増減にすぎません。

 本日父の日です。一日の間、何度となく、神様仏様ご先祖様に祈りました。「感謝します、感謝します。家族仲良く、健康で」と。

 教師という職業は、伴侶と、子どもと楽しく過ごさねばなりません。だって、子どもにとって、最も身近な他人の大人は教師です。そして、教師は自分の子どもにとって、最も身近な大人です。子ども達が毎日見ている大人が幸せにならなくて、なんで、子どもが大人になりたいと思うでしょうか!!!!!!!!

 子どもに、ビル・ゲイツのような財力を得ることが幸せと語るべきでしょうか?安倍首相のようになるべきと語るべきでしょうか?野口英世のようにお札の図柄になることが素晴らしいというべきでしょうか?否です。神様仏様ご先祖様は、全ての人が幸せになるように世の中を作ってくれています。それは、身近な人と、飢えず、死を恐れず、安心して眠れるということです。

 全ての教師が、勤務時間内に仕事を終え、家に帰って子どもとじゃれ合い、腹一杯食べて、明日を憂うことなくぐっすり眠り、爽やかに起きられるように。そういう教師のクラスにこそ、早く大人になりたいと、そのために目前の課題を乗り越えたいと願う子どもが生まれます。

 教師は、自信を持って、幸せになるべきです。

[]愚痴の分析 21:51 愚痴の分析 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 愚痴の分析 - 西川純のメモ 愚痴の分析 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 色々と文句や愚痴を書きますが、上越教育大学は本当に良い大学です。もし、私の親戚や友人の子どもが教員になりたいと願っていたならば、迷わず本学を勧めます。その理由は、色々あります。しかし、第一に教師が良い!もちろん、どの職場でも当たりはずれがあるのは当然です。しかし、本学ははずれが極めて少ない。本学でも教員評価をしています。それを読む限り「はずれ」とハッキリ分かる教員は1%程度でしょう。私が読み取れない部分を足しても、数%に収まるはずです。それぞれの職場で置き換えてください。二十数人の職場で一人いるかいないかのレベルです。あの悪名高い(???)大学において、その割合を維持しています。凄いでしょ!「俺は教員養成なんて馬鹿馬鹿しい。基礎研究をする!」と宣言する信じられな教員養成系大学教員が少なからずいます。しかし、本学ではそんな教員は皆無です。もちろん、心の中でそのような考えを持っている人はいるかもしれませんが、とても公で発言することは出来ない文化を本学は持っています。従って、本学における授業は教育学、教科教育学はもちろんのこと、教科専門の授業においても「教育」を意識している授業が殆どです。また、個人的に言えば、過去メモに書いたように、信じられないほど上司に恵まれました。その上司との関係は、天国みたいな関係を20年間維持し続けています。

 では、私が文句や愚痴を言い続けるかと言えば・・・・

 第一に、雪です。今の年齢では、何とかやっています。しかし、退職後に何とかやれる自信はありません。雪国で20年間過ごしていますが、冬の出張電車に乗り、トンネルを抜けて太平洋側の太陽を見ると、「これこれ、これでなくっちゃ」と爽快な気持ちになります。それ故、こちらで家を建てるつもりはありません。が、私の退職する19年後には温暖化で状況は変わるかもしれません。冗談ではなく、20年前と今では雪の状況は全然違います。

 第二に、交通の便です。毎年毎年、日本全国に講演で呼ばれます。大抵の場合は、一度、東京に出てから遠方に出ます。更に言えば、上越付近の電車は深夜は通りません。東京から新幹線越後湯沢には夜遅くまで走っています。しかし、越後湯沢から直江津電車は深夜は走りません。それ故、東京から直江津に到着するためには、7時頃に出発しなければなりません。もし、新幹線空港のある年の大学に勤めていれば、出張時間は2、3時間短縮できます。そして、多くの場合は出張期間を1泊減らすことが出来ます。が、あと7年で新幹線が開通します。

 以上のように、地球温暖化新幹線の開通も味方になってくれます。しかし、第三番目が駄目です。

 普通大学教師は、全学(総合大学の場合は学部)の学生に授業をすることが出来ます。しかし、私は平成12年に新コースに異動しました。その結果、所属した旧コースの子ども達に教えることができなくなりました。そして、今回、また新たなコースに異動したら、さらに教えられなくなります。子ども達に教えるということを既得権益と考えている、ごく、一部の教師と、その教師をおもんぱかる誰かさん地球温暖化新幹線に比べて、ちっぽけなこと。でも、それを解決できないかもしれない自分。

 戦うことによって得るものと、失うもののバランスを考えると、馬鹿馬鹿しくなり始めてきました。今の私が望んでいることは、学生に授業をすることなんです。そんなことを出来ないかもしれない状況を馬鹿馬鹿しく感じます。

 こんな事を書くと、直ぐに心配する人がいるので書きます。ケツを巻くることは簡単ですが、それは20年前から同じです。私はねちっこく戦い続けます。