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2007-06-19

[]教師の醍醐味 22:44 教師の醍醐味 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 教師の醍醐味 - 西川純のメモ 教師の醍醐味 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 2005年に「教師の幸せ」(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20050223)という以下のメモを書きました。

 『教師が幸せを感じるときはどんなときなんでしょう?今から18年前、私が高校教師だった頃は、私が笑わせたいと思うところで笑わせ、泣かせたいところで泣かせ、しーんとならせたいときにしーんとさせることが出来た時でした。成績では最底辺で、暴走族も多数含む子ども集団を自由自在に操れる自分の姿を、テレビの教師ドラマ主人公に重ね合わせた時もあります。理科教師だった私は、過去の文献を読みながら一般には知られていない面白実験を探し出し、それを実験しました。子ども達には大受けです。そんなことを喜んでいました。でも今は違います。

 そんなことで喜んでいても、そんなことの底の浅さを嫌と言うほど知らされています。私が笑わせ、泣かせ、しーんとさせた子ども集団の中には、私には計り知れないどろどろしたものがよどんでいることを知っています。そして、何よりも、もっと、もっと幸せを感じる瞬間を知っています。それは、子ども達が自分を越えた力を持つことを感じ、彼らに任せられると確信を持てる瞬間です。つまり、「先生!バカなこと言わんでくれ!俺たちがやる!」と言ってくれる時です。そして、自分の予想を遙かに越える成果を、ごく自然の営みの中で上げてくれることを穏やかに感じる時です。つまり、彼らによって笑わせられ、彼らによって泣かせられ、彼らによってしーんとさせられ、彼らによって自分の愚かさを気づかされる時です。この喜びを知った後では、私の高校教師時代だったときの喜びなんてくだらんものです。』

 2006年に「教師冥利」(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20060317)という以下のメモを書きました。

 『教師冥利の最たるものは、愚かな教師が方法に介入したとき、「そんなこと我々に任せてくれ、バカなこといわんでくれ」と言われることです。本日、そのことがありました。頼もしく感じます。あとは、 任せた「我々」がどれだけ重層的で多様であるか、そして、その結果を、じっと見守るだけです。楽しみです。』

 本日も、愚かな教師が、いらざる心配をしました。その返答は

 『先生、お疲れですか?お疲れの時は、なんでも心配になります。それとも、○○を担当されますか(笑)?』

 そして、私が及び持つかないレベルまで考えていることが分かる文章がつけられています。私の返答は

 『一本!黙ります。』です。

 私は幸せです。

 それにしても、私は愚かだ。

[]クイズ 15:16 クイズ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - クイズ - 西川純のメモ クイズ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 ある同志より、授業参観の後に保護者に説明するのが気が重い、とのメールが来ました。まあそうでしょうね。だって、今までとはだいぶ違う授業ですから。どうしたらいいかといえば、まず、どういう考え方で授業をやっているかを、親にプリントしてわたすと良いでしょう。その中には、成績が上がることも書くと良いでしょう。でも、本質的な解決方法があります。さて、どうしたらいいでしょうか?クイズです。

 答えは、子どもに相談するんです。例えば、「君らの今の姿を見たらビックリしちゃうよね。もしかしたら、『学び合い』はやめて欲しい、と言われるかも知れない。どうやったら、『学び合い』の素晴らしさを伝えられるだろうか?」と言えばいいんです。これは、テクニックのレベルの違いではなく、考え方の違いです。

 つまり、どうやったらいいかは、教師の仕事ではなく、子ども仕事なんです。あはははは