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2007-06-23

[]岡目八目 22:07 岡目八目 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 岡目八目 - 西川純のメモ 岡目八目 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 尊敬すべき先生方に、メールブログで偉そうなコメントをします。実は、コメントをする度にドキドキします。「バカも~ん!」と返事が来るのではと。レスがないと、怒ったのではと、ぶるぶる震えています。

 大々的に表明します。私は人様にとやかく書いていることを全部出来ているなどと言うつもりはありません。コメントを書きながら、自分を振り返っています。「このように自分が書いていることを自分に置き換えるならば、○○のときには○○すべきだった」と自責の念に堪えません。だから、書きながら恥ずかしくて、怖くってしょうがありません。しかし、私の偉そうなコメントを受け入ている、おそらく私よりも年の若い方々に尊敬と、畏れを感じます。偉いな~・・・。私はコメントを書きながら、自分にだめ出しをしています。でも、書いている方々は私よりズンと凄い人であると信じて、ドキドキしながらメールコメントを書いています。ご寛恕を。

[]黄金の言葉 15:41 黄金の言葉 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 黄金の言葉 - 西川純のメモ 黄金の言葉 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 一昨日紹介した同志のブログにある言葉は黄金の言葉だと思います。曰く、『失敗しない方法を教師の手柄にしてはいけないと思います。教師が手柄にしていいのは、子どもたちが笑顔で自分の失敗から自分で立ち直ったときだと思います。』

 今まである山ほどある指導法は、殆どは、ある課題を「失敗しない」ことを目的としています。「自分の失敗から自分で立ち直る」ことに着目することは、基本的な教師の立ち位置の違いです。かみしめる毎に、味が出る。

[]ある先生 11:00 ある先生 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ある先生 - 西川純のメモ ある先生 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 最近、ある先生メールやりとりをしています。若い先生です。その先生から、『学び合い』を取り組んだがうまくいかないのでどうしたらいいかというメールをいただいております。私なりに一生懸命返信しています。そのやりとりの中で、昨日、その先生は、なんと新採の先生であることを知り、ビックリしました。そこで、何で『学び合い』に出会い、試みようと願ったかを聞きました。読みながら、その先生を思い浮かべてください。

 『先生のお名前は数年前学生の頃に「なぜ理科が難しいと言われるのか」を読んで以来存じておりました。私は昨年一年間○○で非常勤講師をして、今年から何とか採用となったのですが、去年一年普通に授業をして、限界を感じておりました。

 わかったような顔をして聞いていて、アンケートにもわかりやすいと書くにもかかわらず、テストをすると本当はわかっていない生徒達。ノート取りマシンのように、ノートをとる生徒達。授業とは何なのだろうと考えました。

 全員がわかる授業がしたい。そう思って、認知科学構成主義ミスコンセプションについての本、コーオペレイティブラーニングの本なども読みましたが、どれも参考にはなるものの、もう一つ現実味を感じませんでした。マルチプルインテリジェンスの本も読み、生徒の多様性と教え方の多様性の必要も感じましたが、どうすればいいのか、という気持ちが強くなっただけでした。アメリカのやり方は日本でできるのか?とも考えました。○○さんの本も読み、大変興味深かったですが、実際の授業には結びつけられませんでした。

 同僚の先生に話を伺っても、だまってノートをとることが美徳かのようなお言葉や、言ったのにわからない生徒が悪い、勉強しないからだ、というようなお話でした。どれも全部間違っているとは思いませんが、授業は何のためにあるのだろう、と考えました。

 そんなとき『学び合い』に関する一連の本を読ませていただきました。これまで考えてきたことが音を立ててはまっていくような思いがしました。思い切ったことをしてみようと、四月から取り組んでおります。』

 この先生の新採指導の先生は、なんと、『学び合い』を理解してくれているそうです。きっと、学級経営の出来る先生なのでしょう。が、当然のことながら、理解してもらえない先生もいます。新採者が、その中で生き残るのは辛いものがあります。

 さて、上記の先生をどのようにイメージされたでしょうか?実は、高校先生なんです。高校先生方には悪いですが、正直ビックリしました。

 その先生高校理科先生です。実は、私も元は高校理科先生でした。そのため高校理科教師の文化は分かっているつもりです。高校理科教師が集まって授業の話をすれば、ほぼ全ては教材のことです。そして、教材はイコールScienceのことです。その会話を聞いていると、理学部研究室での会話と全く同じです。私自身は、「理科とScienceは違う。子どものことを何故話題にならない」と違和感を感じました。しかし、その私であっても、教師時代に読んだ本は、「面白実験本」やScienceでした。子ども達に関する話題は、職員室の横の御茶飲み場や飲み屋で先輩教師と山ほどありました。しかし、それに関する本を読んだ経験はありません。これは、理科だけのこととは思いません。だって、大きな本屋に行って、教育関係本棚を見て下さい。高校教師用本の少なさを。

 この先生「も」しっかりサポートしたいと思いました。そうすれば絶対多くの感激と知恵をいただける。