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2007-07-29

[]三人目 16:55 三人目 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 三人目 - 西川純のメモ 三人目 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 本日博士課程の方の指導の日です。面と合って議論します。説明を聞きましたが、数分で聞く気が減退します。内容的には素晴らしいものであることは分かるのですが、人に説明する配慮が少ない。いわゆる専門家の説明です。私が「これでは分かりません」と指摘しましたが、さらに、別な言い方で専門家の説明をしはじめました。こりゃ、いくら言っても駄目だ、と思いました。その方は、私なら分かってくれるだろう(事実、私は分かります)という前提があるからです。そこで、たまたま隣の部屋で仕事をしていた院生さんを呼びました。その方は「私には分からないと思いますが・・」と盛んに遠慮されていましたが、私は「その分からない、あなたが座っているだけで十分なんです」と言って、博士院生さんの正面に座って頂きました。そして、私は視界から外れる位置に座りました。

 博士院生さんは、早速説明し始めました。十秒もたたずに、私が言った「これでは分かりません」という意味を理解されました。語る内容は、誰に語るか(専門用語ではアドレス)によって変化します。具体的に語る相手を意識させれば、ゴチャゴチャ言わなくても理解して頂けます。たって、その院生さんは、優秀な教師ですから。だから、私ではなく、三人目の方の存在が大事なんです。

 あはははは

追申 国語での作文の圧倒的大多数は、アドレス不明です。まあ、子どもの方では「教師」であると想像していますが、教師は「私宛の作文を書け」とは言いません。従って、もや~としています。しかし、アドレス不明の文章なんて意味ありません。だって、大人になってから社会生活、家庭生活で書かねばならない文章の中で、アドレス不明の文章なんて、まず、あり得ません。学校教育は大人になるためにあるのにな~・・・・