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2007-09-18

[]訃報 22:02 訃報 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 訃報 - 西川純のメモ 訃報 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 さっきメールが来ました。大学院時代お世話になった先生がご逝去なされたそうです。退職前のお年です。

 その先生は、おそらく大学以外では生きられないような方でした。はちゃめちゃの武勇伝、う~ん伝は山ほどあります。

 大学の義務は全部、無視です。学者なのに論文は書かない、学会に参加しない。いきなり夜中に指導学生の部屋に行き、「そばを食べよう」と言って誘います。直ちに筑波を出発し、途中の車中で寝て、信州戸隠のそばを食べるというような先生です。試みに、その先生の名前でググってみましたが、なんと2件しかヒットしません。そんな先生です。しかし、その先生の「大学以外では生きられない」よい面を多くいただきました。その先生料理好きで、よく手料理を食べさせてもらいました。その先生は一生独身でしたが、あまりにも料理家事がうますぎるためと、学生たちは判断していました。その先生の部屋で、初めて「最高級のステーキ」、「毛ガニ」、「テールスープ」・・を食べさせてもらいました。その先生は酒を飲まれませんでしたので、その先生の1室には山ほどの「もらい物」の高級洋酒がありました。それを水のように飲みました。そして、高級食材・高級酒は、馬鹿のみした学生の「ゲロ」なってしましました。それを、おだやかに受け止めた先生です。その先生オーディオ好きでした。当時、馬鹿高かったCDを初めて聞いたのは、その先生の部屋です。LPの音になれた私は、雑音のない澄んだ音に、腰を抜かすほどびっくりしました。学生お金に困ると、割のいい学内バイトを探してくれました。学生が好きだったのだと思います。

 死んだ我が父より教えてもらいました。人間の価値は、その葬式の時に何人の人が「泣いているか」と。我が父は、ごく普通の人でしたが、葬式で多くの人の涙で送っていただけました。

 心よりご冥福をお祈りいたします。涙は出ません。でも、がっくりします。

[]少しずつ 18:34 少しずつ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 少しずつ - 西川純のメモ 少しずつ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 本日は二つの学校サポートにいきました。ゼミ生各位の協力によって、少しずつですが上越の地に『学び合い』が根付き始めています。わくわくします。

 でも、支援して再確認しましたが、『学び合い』の初期段階は本当に簡単です。一番大変なのは、「やる」と決心することだと思います。初期段階であっても、現在の多くの先生方が悩んでいることの多くが解決します。

 しかし、初期段階を超えると、もっと高いことを要求したくなります。そして、「アラ」が見えてきます。それからが、中級、そして上級への長い道のりです。それは「教育」とは何か、を問い続ける道です。かく言う私も、その途上にあります。それ故に、成長し続けられます。

追伸 『学び合い』の初期段階は本当の簡単です。ただし限定があります。それは、周りの教員、管理職邪魔しないことです。上記の二つの学校とも、校長『学び合い』の理解者です。