お問い合わせ  お問い合わせがありましたら、内容を明記し電子メールにてお問い合わせ下さい。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。             

2007-11-27

[]教職大学院 13:50 教職大学院 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 教職大学院 - 西川純のメモ 教職大学院 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私が「専門職大学院」という言葉を耳にした日時場所ははっきりと覚えています。それは平成16年8月4日の午前8時で場所は筑波のホテルの朝食会場でした。ちょうど学会で筑波に出張し、ホテルで懇意の他大学管理職の方と一緒に朝食を食べました。その時、「西川君、専門職大学院って知ってる?」と切り出されました。そこから聞いた話は驚天動地の内容でした。当然、本学が対応しなければならないことであり、それも早急に、かつ、本格的に準備をする必要があると感じました。

お盆明けの8月19日に学長にお会いしました。当然のことながら、よくご存じでした。直ちに、学長の私的なワーキングを組むことのご指示をいただきました。そこで、私の他に3人の先生を選んで検討を始めました。その私的なワーキングが、公的なワーキング、準備委員会、準備講座に形を変える毎にメンバーが充実し、構想が固まりました。

本日、平成20年4月より開設に向けて、大学設置審から認可の答申を頂きました。私が最初に専門職大学院という言葉を聞いてから3年間半です。これほど、長い間、一つのことをなすために行動し続けたのは、結婚、子作り、博士の学位取得、そして今所属している学習臨床コースを開設準備に並ぶものです。大学教育制度が始まってから百数十年、また、半世紀を超える戦後の教員養成の歴史の中で、本学の教職大学院は特筆されるべきものと自負し、ここに出発したいと思います。

追申 今回、答申を頂いた、ライバルであり仲間である教職大学院の大学は以下の通りです。ちなみに、上越教育大学教職大学院の「売り」はスタッフです。既存の組織・スタッフの縛りに囚われることなく、ただ、いい大学院を作ることを求めた学長をはじめとする大学管理職の英断を誇りたいと思います。

 【国立】北海道教育大(45人)宮城教育大(32人)群馬大(16人)東京学芸大(30人)上越教育大(50人)福井大(30人)岐阜大(20人)愛知教育大(50人)京都教育大(60人)兵庫教育大(100人)奈良教育大(20人)岡山大(20人)鳴門教育大(50人)長崎大(20人)宮崎大(28人)【私立】創価大(25人)玉川大(20人)早稲田大(70人)常葉学園大(20人)。なお、京都教育大は京都産業大、京都女子大、同志社大、同志社女子大、佛教大、立命館大、龍谷大と連合教職実践研究科。

[]自慢 09:23 自慢 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 自慢 - 西川純のメモ 自慢 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 二週間ほど前に学会がありました。そこでゼミ生の発表がありました。私は参加しません。そこで、彼らの発表をビデオで記録するよう求めました。最近は、出張続きで忙しかったので、なかなか見終わらなかったですが、やっと見終わりました。

 素晴らしい~・・・・・・・・・・・!

 全国の皆さんに自慢します。我がゼミの大学院生のレベルの高さは、もちろん了解済みです。しかし、学部生のレベルの高さは驚異的です。学部4年生の完成度の高さは、今、この段階における上越教育大学修士2年の9割5分の人たちのレベルを軽く超えます。彼らのレベルを超えている人は、5%もいないと断言できます。修士論文を書き上げ、プレゼンを練習する1月末レベルになっても、彼らのレベルを超える可能性がある人が1割いたらビックリです。現職院生が約3割を占める大学院生より、学部4年生のレベルは高い!さらに言えば、私は、その学会に発表せよと一言も強いたことはありません。というより、その直前まで、彼らが発表することを知りませんでした。従って、私は「全く、完全に、全然」指導していません。

 彼らは『学び合い』を学びたいと、我がゼミに所属しました。我がゼミの洗脳を受けたのですから当然、子どもを徹底的に見たいと希望しました。昨年の今頃は、上越には『学び合い』の実践学校はありません。そこで、彼らに問いました。「もし『学び合い』の実践を見たいならば、群馬に八幡小学校という学校がある。そこにお願いすれば見せてくれると思う。しかし、そのためには、君らは高崎に1ヶ月以上滞在して見続ける必要がある。大変なのはもちろんだけど、お金はかかる。しかし、地元で平常の授業を見ることは可能だ。それでも良い研究は出来る。そしてお金がかからない。どちらにする?」と聞きました。彼らは、迷わず前者を選びました。そして、八幡の先生方に温かく迎えて頂き、育てて頂きました。

 私が彼らに強いたのは一つです。それは、そのような機会を与えて頂いた八幡小学校に恩返しをすべきだということです。経験もない君らに出来ることは時間をかけて、協力して、八幡の実践の姿を明らかにするデータを還元することであると課しました。私が普段、馬鹿なことばかりやるオッサンであっても、その一点で誠意を示せなかったら絶対に許さない人間であることは理解しています。なにより、彼らはそうすべきであることは納得しています。彼らが素晴らしい研究をして、私に強いられなくても発表するということを選んだのは、結局、その一点の必然なんです。

 私は自慢します。私は「全く、完全に、全然」指導していません。しかしゼミ生は、驚異的に素晴らしい研究を行い、自らの意思で学会発表しました。それは、評価の厳しい私が目標を提示し、彼らがそれを納得したからです。これが『学び合い』における教師の自慢の仕方です。

追申 最近、大阪で素晴らしい学生さんといっぱい出会えました。しかし、上越教育大学にも素晴らしい学生さんがいて、それが我がゼミに所属していることを大いに誇ります。