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2008-01-23

[]シンクロ体育 23:35 シンクロ体育 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - シンクロ体育 - 西川純のメモ シンクロ体育 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 ついでに、もう一問。

 あなたのクラスに肢体不自由児がいたとします。学年の取り組みとして、シンクロ体操の発表会があります。シンクロ体操では、集団で一斉に前転したり、倒立したりといった体操します。さて、あなたはどうしますか?なお、これは実話です。

[]ゲーム大会・解答編 23:00 ゲーム大会・解答編 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ゲーム大会・解答編 - 西川純のメモ ゲーム大会・解答編 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 あっという間に正解されました。私の返答は以下の通りです。

『はい、凄い問題があります。そのような記念日制度を設けたり、さらには15回たまったらゲーム大会にするという対応は、『学び合い』の根本である、何のために学校に来るのか、という考えに反することです。

宿題を忘れたからって、何が問題なんですか?忘れた子どもの人生にとって、どうでもいいことです。みんなの課題を達成するために、みんなが協力することが大事なのです。それの課題が、たまたま宿題忘れOにすぎません。そして、それを達成することが、ゲームで楽しむことよりも意味あることを子どもに納得させなければなりません。いつの間にか、ゲーム大会をするために学び合いをやることになってしまいます。しかし、本当は、大人になるために『学び合い』をやっているんです。』

 教師の心の中に、『学び合い』の大事さに迷いがまだあるからです。でも、メールの先生は、それを直感の中で感じることが出来た。子どもたちを信じて、習慣を越えられる先生です。でも、それが教師の心の中にあるうちは、「大人になることを目指す子ども」と「ゲーム大会を目指す子ども」が併存します。そして、両者の間にいらざる葛藤が生じます。

 校長が言うべきことは「良い学校にしよう!」です。「良い学校にすれば特別昇給があるよ」ではありません。もし、校長が「良い学校にすれば特別昇給があるよ」と言えば、職員の中に「良い学校にする」ことを目標とする職員と、「特別昇給」を目標とする職員が生まれます。そして、いらざる軋轢が生じます。

 もちろん、管理者たるもの、管下の職員の「良い給料」、「良い人事」に関して全力で尽くすべきです。しかし、管下の職員が「そんなことなんてどうでもいい。私は良い学校にすることに喜びを感じている!」と本心から言わしめるのが、管理職のつとめです。そんなに難しいことではないはずです。良い学校を作り上げている職員集団・そして子どもたちの中で毎日・毎日、生活することは、本当に幸せなことなのですから。

 

[]ゲーム大会 22:14 ゲーム大会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ゲーム大会 - 西川純のメモ ゲーム大会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私のところには全国各地の熱意ある先生からメールが来ます。その先生からの相談を読みながら、ありがちだよな~っと思うことがあります。ある先生からのメールはとても大事なことがあるのでアップします。その先生からのメールに以下の部分がありました。

 『学び合いを導入するから,記念日制度というものを導入していて,それを継続しています。記念日制度とは,みんなで何かを達成した日はそれを記念日にするというものです。例えば,宿題忘れゼロ記念日や,暗唱全員合格記念日,テストで全員が90点以上記念日などです。そして,記念日が15個たまったらゲーム会をするという制度です。メリットは子どもがやる気をもって学習などに取組むことになったことや,全員達成ということを意識するようになったことですが,デメリットらしきものは,子どもがゲームができることを喜んでいて全員が達成したことをよろこんでいるのかわからないときがある,ということでしょうか。みんなで達成できたことがすごいとはよく話をするのですが。この記念日制度に何か問題がありますか?』

 この先生は実に優秀な先生です。それ故、その先生は上記に問題を感じました。だから、私に質問されました。さて、上記には凄い問題があると返信しました。なんだと思われます?

 みなさんの同僚に上記のようなことを相談された場合、どのように説得されます?