■ [大事なこと]酔った勢い

色々な人から、一斉指導の重要さを聞かされることがあります。それをずっと聞いていると、あることが頭を渦巻きます。言わないようにしています。でも、それを長々と聞かされたとき、そして酒を飲んで自制心が衰えると、言いたくなります。本日は晩酌が過ぎたようです。
「教材、教材研究って言うが、どれほど教材研究しているんだ。自分の市、まあ、自分の県レベルでどれほどの教材が開発され実践されていることは知っているだろう。でも、日本国中にどれほどの教材が開発されていると思っているんだ!いや、日本に学校制度が導入されてから百数十年、どれほどの教師が教材開発していると思っているんだ!学制発布当時に、どれほどすばらしい教材が開発されていると思っている。また、世界中には、ものすごい教師がどれほどいると思っているんだ。もちろん、おれだって、それの全てを知っている訳じゃない。でも、どういうキーワードで検索すべきか、どこの図書館の中に埋もれているか、どこの古本屋に行けばいいかぐらいは知っている。これが分かるためには、日本や世界の教育史の概論、そして、様々な図書館・様々な古本屋で本棚の背表紙をどれだけ眺めたかが勝負なんだ。
指導法だって同じだ。どっかの一つのサークルでどれほどの指導法が開発されていたって、その数百倍、数千倍、数万倍のまじめな教師がいるんだぞ。最新の指導法だって、そんなの百年前からやっている人はやっている。せいぜい、ネーミングの違いぐらいだぞ。
なによりも子どもは怖いぞ~。腹で何考えているか分かるわけ無い!ニコニコしていたって、一人一人はもの凄い業を抱えている。それが数十人集まってゴチャゴチャしているだから、訳分かるわけ無い。百点取っているからって、ハッピーとは限らないんだ。特に怖いのは、目立たない子だぞ。成績もそこそこ・教師のやることに文句を言わない、そんな子こそ、腹にためているんだ!文句を言っている子の方が、腹にためていない。なんで注目児童の言動をも分析して、そのクラスの姿が見えると思っているんだ!
話術だって、どれほど、それに力を費やしているんだ。落語・漫才をアハハハハと笑っているだけじゃなく、それを話者の立場で分析したことがどれほどあるんだ!いや、自分の声が、教室の隅にどれほど聞こえるか、それを意識したことがあるか?自分の感情をそのまま表情に出して、それで教師だと思っているのか!それを一つでも手を抜けば、何が起こるか分からない修羅場を経験しているのか?そして、その全てを十全にやったとしても、抜けが大きいことを知っているのか!
私は全国の様々なところで講演します。教材は練りに練ります。そして、マイク無しで大きな会場で語ります。そして、時間ぴったりに終わらせます。そして、思います。そんなことくだらない。本当の教育は、もっと先にある。それは、教材研究、指導法、話術、そんなものの延長上にはあるわけ無い!そんなことの有効性と限界は百も承知、二百も合点、と。」
あ、なんて攻撃的な言動なんだろう・・・・