■ [大事なこと]広げる意志
おすぎさんのコメント(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/osugi-symphonicity/20080502)は私も考えたことがあります。特に最近の幾何級数的な広がりを感じるとき、何故、十年前、いやせめて二三年前にそれが実現できなかったのだろう、と考えたことが何度もあります。結局は、必然だったと思います。自分に関して自己分析そして自己弁護するならば、まず、約10年前は『学び合い』がそんなに凄いものだとは分かっていませんでした。例えば、教科に依存せず、学校種に依存しないものとまでとは思っていませんでした。また、指導法ではなく考え方であるとは思っていませんでした。
凄いと分かっていても、それを伝えるすべが分かっていませんでした。一番最初は、本であり、講演であり、ゼミナールでした。もちろん、それらは今でも大事であるとは思います。しかし、それにも限界があることが分かっています。本にせよ、講演にせよ、分かる準備のある人にしか伝えることが出来ません。今、新採で『学び合い』を立ち向かっているのは我がゼミナールの教え子ではありません。私とは四、五回程度合った人であり、それすらもない人です。
今はライブや異学年が伝える武器であることを知っています。しかし、それの有効ささえも分かりませんでした。気づかなかった、という単純な理由もあるかもしれません。しかし、必然もあると思います。第一に『学び合い』の成立の安定性に関して自信がなかったとも言えます。「学び合いの仕組みと不思議」という本の副題に「教職5年以下の人は見てはいけません」としたのは象徴的とも言えます。ということでライブを頼むことも、また、ライブを頼まれることに関しても関係者には躊躇があった。ところが、変化がありました。第一に、『学び合い』の成立に関して自信を持つようになりました。そして、ライブをするとライブ公開したクラスが多くを得ることが分かったのです。だから私もライブ公開を勧めるようになりました。同じようなことが今、異学年の『学び合い』に起こっています。しかし、ライブ公開や異学年ですら最高のすべかどうか分かりません。
もともとネットワークを持っている人たちが『学び合い』を知ることによって、そのネットワークに広がりました。全国各地で『学び合い』の会が生まれました。これも、楽に会が開けることを発見してくれた人がいるからです。ミクシーを使おうとする同志もいます。そして私には思いつかないすべをトライする方々がいます。
『学び合い』を広げるに最大の障害は、それは今までの教育と革命的に違うことです。しかし一方、効果が絶大であるということです。私は東京の大学の教師ではなく、新幹線も通らない土地の大学の教師に過ぎません。『学び合い』の最大の武器は、今までとは革命的に違う『学び合い』によって、全く別な次元の喜びを感じている同志各位です。このブログをお読みになるような方は、既に『学び合い』は伝えるに値するものであることは理解しています。そして、どのようなすべがあるかはご存じだと思います。そして私の知らないすべをご存じでしょう。我が教え子に来年も安心できる時間を与えるため、そして、自らが誇りを持って教師であるため、結果を出しましょう。
追伸 ということで、おすぎさん、どんどんやりましょうね。あははは