■ [大事なこと]志
私は若いゼミ生に対して、「初年は無理をするじゃないよ」と言って卒業・修了させます。しかし、今年になってから、それを恥ずかしく思い始めました。
『学び合い』をやって一斉指導より悪くなるところは「全く」ありません。例外的に、アスペルガー的な子どもがいる場合は、慎重な対応が必要ですが、その対応方法は分かっています。いきなり最先端の『学び合い』をすれば、ビックリさせますが、一斉指導の装いをすることは比較的簡単です。
まあ、強いて挙げれば二つです。
第一は、初期段階で子どもの嫌なところが目につきます。子どものエゴが見えます。子ども同士の人間関係の闇が見えます。それが辛い。一斉指導なれば、それが見えずにすみます。
第二は、みんなと横並びのことをしていれば、人に説明しなくて良いです。楽です。
以上の二つです。しかし、この二つとも「自分」のためであり、「子ども」のためではありません。それも、非常に低レベルの「自分」のためです。闇が見えなければ、それを正すことは教師も、子どもたちにも出来るわけありません。人と横並びになっているだけであれば、今の学校の教育力では、どんどん落ちるところまで行く危険性さえあります。「初年から『学び合い』をしなさい。したたかに政治的にと」と言うべきだと思います。そして、それが子どものためであり、自分のためだということを語りたいと思います。
志は集団の中で定まります。しかし、集団の中に埋没せずに、高い志を維持する人もいます。その人、また、そのような人の集団が人類の歴史を維持発展していると思います。初任から『学び合い』にいどまれる方々に比べて、己の志は低くないか、それを昨日寝ながら考えました。結局、1時半頃まで寝付けませんでした。