■ [大事なこと]頑固親父
新潟のフォーラムで、いろいろな同志の『学び合い』の実践を発表されています。それを聞いていると、「こんなことは西川先生は秘密なんだけど」とか「西川先生から違うと言われそうだけど」と言う前置きをされる方がおられ、苦笑します。
私が『学び合い』で最も大切にするのは、学校教育の目的は人格の完成であるという学校観、そして子どもは大人と同じだけ有能であり、限界があるという子供観です。あとの全ては、そのことから派生するものに過ぎません。私はこのことを外れない限り、それぞれの方が『学び合い』の様々な蓄積から反したとしても、それは分かった上でのことであるならば結構だと思います。現実の子どもを見ているのは、その方であるのですから、その同志が判断するものが最善だと信じています。守破離は全てに通じます。
しかし、そうなるとバリエーションが多くなり、これから『学び合い』を理解しようとする方にとっては、何か基本かが見えにくくなります。また、分かった上でやるならば大丈夫なのですが、分からずやってしまうと大失敗するバリエーションもあります。
だから、頑固親父になって、押さえるべき基本を連呼することもあります。
しかし、多様性は大事です。多様性が無くなると、一時期は良くても、長期的に見れば緩慢な死に至る道です。多様性があるからこそ、進歩があります。現在の『学び合い』も多様性の中で取捨選択の中で形成されたものです。だから、多様なバリエーションがあることを私は誇ります。同時に、頑固親父にもなります。これは私の中では、矛盾していません。