■ [大事なこと]ピーターパンじゃない
今から23年前に、高校教師から大学教師になりました。それから5年ぐらいは、飲む度に「なんで、大学教師になっちまったんだろう・・」と泣きながら飲みました。しばらくして、自分は良い高校教師なるだけの精神の強さはない、という現実に嫌々ながら認め、諦めました。しかし、それでも毎年、卒業式・修了式のあたりになると、自分はピーターパンの様だと感じます。大学は短期間生活するにはパラダイスですが、長期間生きるには難儀な世界です。小中高の学校現場には子どもたちがいて、教師としての普通の生活があります。学生さん、院生さんは、数年間だけ大学というネバーランドに住みますが、しばらくすると現実の世界に戻れます。ところがピーターパンは戻れません。ネバーランドに居続けなければなりません。だから、ネバーランドから現実の世界に戻れる学生さん、院生さんがとてもうらやましく感じてしまいます(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20030320/1172994830)。
ところが、昨年あたりからその感覚がありません(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20080315/1205570538)。理由は、『学び合い』が広がり、学校現場とのつながりが「大学の先生様-学校」という関係ではなく、いっしょにやれる関係となってきたことを感じられるからです。今年は、もっとそれを強く感じます。学生さん、院生さんには、来月から現実の学校現場があります。しかし、私にも現実の学校現場があります。それも、日本全国に広がる、もっと大きな世界です。でも、その広がりの本当の姿を、ゼミ生の方々は感じていないように感じます。だから、私は大学からは彼らを送り出しますが、全国レベルの学校現場という私の世界で、そのまま受け入れるような感じを持ちます。だから、3月は「行ってらっしゃい」ですが、4月には「ようこそ、あなたをお待ちしていました」と感じるでしょう。
昨日は卒業式・修了式です。そして、昨晩は大学で飲み会をしました。おそらく、今日合えるのが「今年度」最後かもしれません。ということで、「とりあえず」言います。
行ってらっしゃい!