■ [お誘い]申し込み

大抵は『学び合い』の会の申し込みは最後の1週間ぐらいに、どかどかと入り始めます。気持ちとしては、「まあ、直前で良いかな?」とか「ハッキリと決まってから」という人が多いと思います。しかし、主催者の方は気をもみます。
来月初めに埼玉の会と神奈川の会が連続してあります。連続していますが、その色合いはかなり違います。神奈川の会は入門者を強く意識した会です。埼玉の会は、発展した姿を見せてくれます。
入門者の方は、埼玉の会で「へ~、こんなことまで出来るんだ~」ということを学び、「じゃあ、どうすればいいの?」を神奈川の会で学べばいいと思います。逆に、数年来の実践している方の場合は、「あの人の実践どうなっているかな~」を埼玉の会で学び、神奈川の会で初心を思い出して下さい。だって、自分の周りの人に伝えるには、周りの人の気持ちを思い出さねばなりません。
ということで、「参加しよう」と思っている方は、それぞれの事務局に参加申し込みをして下さい。一回の出張で2度美味しい。
■ [大事なこと]予想

ある方が『学び合い』にトライすることになりました。そこで、先ず課題を考えてください、と求めました。その返信が以下の通りです。
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単元は、「動物の誕生」で「メダカの誕生」と「ヒトの誕生」の選択単元です。メダカかヒトを選ぶわけですが、今回はメダカの誕生を中心に探求活動をおこなって、まとめの部分でヒトの誕生についても触れようかと考えています。(でも、この時点で子どもに自分の学びたいものを好きに選ばせ、探求活動を行わせて、最後に交流してまとめてもよいかなとも思ってしまいます。)
課題としては
1時間目は「メダカが卵を産むための飼い方を考えよう」
雄雌混ぜて飼うこと
えさのやり方
水槽の環境(水温、水草など)を理解する。
2時間目は「卵の観察や世話の仕方を考えよう」
どのように世話したら、子メダカが誕生するのか、また
卵の変化の観察・記録の仕方について、理解できるようにする。
です。いまいち子どもたちがどのように動くのか予想できず、課題もこれでよいのか,それとも、もっと具体的に細かく書いた方がよいのか迷ってしまいます。もう少し単元構成について考えてみたいと思います。
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それに対する私の返信は以下の通りです。
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さて、手ほどきです。
第一に「いまいち子どもたちがどのように動くのか予想できず」とありますが、
そんなの予想しなくて良いんです。
だって、あなたの前にいる三十人の子どもの動きを予想できます?
出来ないでしょ?
あなたが子どもの動きを予想すると、三十人の子どもにその動きを強いてしまうのです。
重要なのは、課題をシャープにシンプルにすることです。
1時間目は「メダカが卵を産むための飼い方を考えよう」
雄雌混ぜて飼うこと
えさのやり方
水槽の環境(水温、水草など)を理解する。
2時間目は「卵の観察や世話の仕方を考えよう」
どのように世話したら、子メダカが誕生するのか、また
卵の変化の観察・記録の仕方について、理解できるようにする。
以上を、子どもが分かる言葉で表現して下さい。
特に、その課題が達成されたか、達成しなかったかが子どもが分かるような課題として下さい。
「理解する」では曖昧ですよね。
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直ぐに以下のレスが来ました。
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返信ありがとうございます。
30人の動きを予想する=子どもの動きを強いる 納得です。
私は何度もやっていると思います。
指導案の予想される児童の活動も私が誘導する児童の活動になっています・・・
課題についてですが、シャープにシンプルにですね。
もう少し考えてからまたご連絡させていただきます。
よろしくお願いいたします。
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普通の授業では、子どもの動きを予想し、それを強います。『学び合い』で強いるのは、最終的な結果であり、その過程は任せます。考え方の違いですね。
『学び合い』における「予想される子どもの反応」は「分からない。分からないから、楽しい」です。予想されること、願うことは「全員、一人の例外なく課題を達成する」であり、そして「私はなんて愚かだったんだろう、と子どもたちの素晴らしい姿に感涙する」です。