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2009-10-18

[]とても大事なこと 22:42 とても大事なこと - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - とても大事なこと - 西川純のメモ とても大事なこと - 西川純のメモ のブックマークコメント

 もしかしたら、いや、おそらく、若い同志にっとては『学び合い』より大事なこと。

 子どもを授かってから、「三歳までに一生分の親孝行をしてくれる」ということを聞きました。つまり、大きくなると嫌な思いをいっぱいするが、三歳までの可愛い頃を思い出せば乗り越えられる、というような意味です。が、我が息子は九歳半ですが、日々、親孝行をしています。毎日、我が子を授けてくれたことを神様、仏様、ご先祖様に感謝しない日はありません。不思議です。そして、では、いつまで息子はこんなに可愛いんだろう、とふと今日考えました。で、分かりました。

 我が父は子煩悩な親だと思います。が、父から可愛がられた記憶があまりありません。昔の写真を見ると、かなり可愛がってくれたことが分かります。しかし、私の記憶の殆どは、私が朝起きて学校に行くまでは家にいないか、寝ていました。家に帰ってくる頃にはいませんし、私が寝るまでにも帰ってきません。その間は、仕事をしていました。小さい会社を経営した父は、夜は接待漬けの毎日です。

 では、私はどうでしょうか?講演旅行等で、1年の内、2ヶ月はビジネスホテル住まいです。が、それ以外の私の日常は以下の通りです。朝、5時半頃に起きて、メール等を確認。6時頃に息子が起きる。家内は朝食の準備をしているので、私は息子の着替え、朝の勉強の指示。息子が通信教材をしている間に、メール等のチェック。息子が通信教材を終えると、その、答え合わせ。7時10分頃に朝食準備完了。息子といっしょに朝食。色々と私に話しかける息子を、脅し、なだめながら食べさせる。その間、家内は私の弁当づくり。7時30分頃に息子が食べ終わる。直ちに、歯磨きをさせ、仕上げ磨き、朝の準備をチェック。7時40分頃、我が家に集まる近隣の子ども達に整列を号令、集団登校。7時45分に大学(もしくは支援校)に出発。以下、仕事。

 6時半頃までに仕事を切り上げる(例外として、学生さんからの相談事がある場合)。7時前に自宅に到着。直ちに、息子の体温を確認。息子と風呂に入る。髪をドライヤーで乾かす。7時45分頃、家族で食事(まあ、家内と晩酌)。8時20分頃、片付け。息子を歯磨きをさせ、仕上げ磨き。着替えさせる。8時50分頃、就寝。添い寝。9時半頃、息子が寝たのを確認して起き出しメールチェック。その頃、家内は夕食の準備を終えて、風呂に入る。10時頃、家内が風呂から上がる。それから、1時間ぐらい、メールチェックをしながら家内とゴチャゴチャ話す。11時に就寝。

 これがウイークデーの日常です。

 正直、考えるときもあります。ゴチャゴチャいわずに、「はい喜んで」で全国に講演を行ったらいいのではないか。もう、30分、仕事に集中したい。おそらく、我が父は、その路線に流れた。仕事は単純です。そして、男にとっては大変かも知れませんが、ある意味、楽です。家庭の仕事は際限がないし、複雑すぎる。だから、我が父のような路線に行きがちです。そして、真面目(?)な教師がその路線に行きます。理由は楽だからです。でも、我が子との繋がりを失います。当然、我が子からいただける宝をもらえません。

 こう考えると、「三歳まで・・・」は我が父の路線の人のつぶやきなのでしょうね。

 若き同志に分かって欲しい。我々は、最後の一人も見捨ててはいけません。その最初の一人は我が子です。それを恥じてはいけません。我が子からいただける宝を得ることによって、他人の子どもを救うエネルギーを得られます。誇りを持って、親ばかになりましょう。そして、「時間」を我が子に費やしましょう!

 ということで、我が子から親孝行してもらえるのは、我が子の年齢によって決まるのではなく、私のありようによって決まると思いました。