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2009-12-02

[]ぶれない 07:06 ぶれない - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ぶれない - 西川純のメモ ぶれない - 西川純のメモ のブックマークコメント

 地元の学校で『学び合い』を参観して、授業検討会が終わりました。大学で人事の会議があるので、小走りで学校を出ようとしたとき、玄関でその学校の研究主任から呼び止められました。昨年度から本格的にトライし始めた方です。本年度は研究主任となり、その学校の『学び合い』を主導している先生です。

 玄関で「先生に一言話したかったことがあります」と言われました。何かな?と振り返ると、「今年は学級経営で全くぶれずに出来ています」とにっこりとおっしゃいました。その顔を見て本当に嬉しかった。

 『学び合い』はクラスづくりです。例え『学び合い』の授業をしていないようであっても、『学び合い』の考えが腑に落ちれば、それは従来型の授業においてもにじみ出ます。『学び合い』は考え方です。煎じ詰めれば、「一人も見捨てない」ということに尽きます。それを本気で出来ると信じ、それを本気で子ども達に求め続ける、それが『学び合い』です。

 おそらく、多くの先生にも基本方針があるでしょう。しかし、その数が5つもあれば、その時々によってどれを選ぶか変わります。その先生にとってはぶれていないように思うかも知れませんが、子どもにとってはぶれているように思います。そうならないためには、ごくごく少ない基本原則を、子どもの前に明示し、それに基づいて一貫して判断し続けることです。『学び合い』ではそれができます。

 「一人も見捨てない」を一貫することによって、「多様な人とおりおりあいをつけて自らの課題を達成する」という学校の存在意義がなりたちます。そして、子ども達の有能性を信じることによって、「一人も見捨てない」を子ども達に求め続けることが出来ます。

 その先生の笑顔がとても嬉しかった。