■ [大事なこと]次の段階

死に直面した患者がどのような行動をするかという研究したロスの「悲嘆の五段階説」というのは面白いです。
第一段階は、その存在を否認し、たいしたことはないと無視します。第二段階は、怒りで攻撃的になります。第三段階は取引です。第四段階は抑鬱です。そして第五段階が受容です。
『学び合い』は非常に面白いグループ学習だと思って飛びついた人は、しばらくして、自分の大事なところを変えることを求めていることに気づき、無視するようになったと思います。つまり、「『学び合い』。あ、新潟の先生の本で読んだことあるけど、でもね~、あれは理想論だよ」と片付けるのが第一段階です。
しかし、それが今は第二段階に達したと思います。つまり、このまま進むと自分では制御不能のレベルになりそうなので、とにかく潰そうと思います。が、感情的なレベルなので、つぶし方が稚拙です。個々の同志の現場では起こっていると思いますし、今後は全国レベルでも起こるでしょう。
おそらく、今年度中もしくは来年度中には、取引の段階に進むと思います。つまり、前段階は『学び合い』の本を読みもせず、単に感情的に反発していたが、それではどうしようもないことに理解し始めます。そうすると、『学び合い』の本を読み、セミナーにも参加し、妥協点を探ります。また、こちらこそ『学び合い』だというような偽物が出始めるかも知れません。もし、『学び合い』がまがい物であったり、偽物や足して二で割るようなものとの違いがハッキリしないレベルのものだったら、観光地の「元祖」、「本家」、「総本家」等の看板が並ぶ店と同じ末路になるでしょうね。でも、『学び合い』はまがい物ではありません。足して二で割るようなことが出来るようなものでもありません。偽物との違いが分からないようなものでもありません。この段階を乗り越えた後に、受容が待っています。
とにもかくにも、『学び合い』を取り巻く環境が激変するに従って、周りの対応が変わるはずです。したたかに、ね。
■ [親ばか]天才

朝一番、息子は叔母から貰った本を読んでいました。本は、ヨーロッパの鉄道の本で、いわゆる大人のテッチャン用の本です。漢字だらけ、専門用語だらけ、もちろん、フリガナなんてありません。
その息子が「お父さん。この本を読むと、世界が平和になったことが分かるね」と言い出しました。ビックリしました。そこで、「なんで、そう思ったの?」と聞きました。するとフランスの路線図を指し示しながら、「フランスはまわりの国と戦争ばかりしていたんでしょ?でも、今では路線も充実しているし、新幹線も走っている。」と言います。
天才、と思います。
私は小学校高学年に指導要領の原文を示し課題としている、埼玉や新潟の実践例を講演会で紹介します。たいていの人は、「そんなの無理だ~」と思います。でも私は、「全員は読めなくても、読める子もいるでしょ?その子が周りの子に、解説するのです」と説明します。私の息子は小学校3年生です。小学校1年生の頃から、新聞を読んでいます。そういう子どもはいるんです。であれば、高学年に指導要領を読める子が一定数以上いるのは当然です。