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2010-02-07

[]洗脳完了 18:11 洗脳完了 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 洗脳完了 - 西川純のメモ 洗脳完了 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』を理解すると、今まで意識もしなかった普通が、とてつもなく変に思い始めます。逆に、多くの人にとっては、とてつもなく変なことが普通に思い始めます。それ故、「洗脳」という不穏当な言葉を敢えて使うことがあります。

 上越教育大学の教職大学院では、半年程度、学校の中に入り込みます。その中で、その学校の先生方と人間関係をつくり、『学び合い』を通して、その学校の学校づくりを一緒にやります。2月11日、上越市でそれを地元の学校の先生方に発表します。今、そのプレゼンをゼミ生達は作っているところです。

 本日、ゼミ生から異学年の『学び合い』がアピールすることがないのでどうしたらいいかを相談されました。それを言われて、私は1分ほど笑いました。

 今までも異学年の交流はありました。それは、清掃や児童会のような教科学習外の縦割り学習です。まあ、総合学習で異学年学習をすることはあります。その場合は、全ての学年で同じテーマの学習をします。つまり、今までの異学年は教科学習で定常的に不可能です。

 ところが、『学び合い』の異学年は全く違います。各学年は各学年の教科書を使って勉強します。そして、一緒にいるのです。いや、それにとどまりません。小学校1年から6年、そして、特別支援学級が体育館に集まります。そして、各クラスの先生から、各クラスの課題が短く与えられて、「みんなが達成するように」と言われて、「はい、どうぞ」です。各学年同士の交流が行われ、ごく普通に特別支援の子どもが特別支援の課題をやり、通常学級の子ども達の集団の中にいます。これを驚かない教師がどれほどいるでしょうか?おそらく、圧倒的大多数の教師は信じられないでしょう。いや、『学び合い』の同志でさえ信じられない人は少なくないと思います。

 ところが我がゼミ生は、その異学年を定常的に見ています。そして、それが簡単に自然に成立していることを見ています。それ故に、それがどれほどインパクトのあるものであることが分からなくなっているのです。だから笑いました。そして、それをビデオ等で見せれば、それだけで十分であることを伝えました。

 そして、洗脳完了だと思いました。