■ [大事なこと]目標と方法

どうも多くの管理職は、曖昧な多様な目標と、固定的な唯一の方法を求めます。一斉指導の教師と同じです。基本的に部下を信じていないからです。でも、『学び合い』では明確な唯一の目標と、柔軟で多様な方法でやります。部下を信じているからです。
例えば、架空の企業の話です。社長が会社をグローバル化しようとして、社内の公用語を英語にしたとします。典型的な「曖昧な多様な目標と、固定的な唯一の方法」の例です。
例えば、その会社の顧客や交渉相手は英語を母国語とする人なのでしょうか?英語を母国語とするのは4億人で、話せる人は10億人です。でも、それいがいの世界の人はグローバルに含まれないのでしょうか?中国語を母国語とする人は9億人います。その会社は、顧客や交渉相手に「英語を学びなさい」と求めるのでしょうか?
さらに、その会社の人は、日本で生活するのですから、日本語がしゃべらなければなりません。ということは2カ国語、堪能にならねばなりません。もちろん、通訳や交渉を職種とする人はそれが必要でしょう。でも、デザイナーやエンジニアもそれが必要なのでしょうか?
外国語習得は大変です。私は英米圏の科学者がノーベル賞を採るのが多いのは当然だと思います。だって、英語の勉強しなくて良いのですから。中高で英語に費やすエネルギーを別に費やせば・・・。さらに、その会社の英米圏の社員はどんな仕事をするのでしょうか?おそらく、社内の人とだけ仕事をして、社会の人とは仕事しないのでしょうか?
私にはどう考えても、素人的発想と思います。では、どうするか?グローバル化ということを明確に定義し、それを評価する方法を提示するのです。そうすれば、各人が自分の頭で考えるでしょう。仲間と相談して、仕事分担するでしょう。『学び合い』では、それが出来ると考えます。