■ [嬉しい]派遣
本日、嬉しいニュースがありました。昨年度までは宮城県は上越教育大学に教員を派遣していなかったのですが、今年から派遣するようになったのです。つまり、上越教育大学の教職大学院に入学できるようになりました。
上越教育大学の大学院のメリットは色々ありますが、第一に2年の派遣だと言うことです。多くの大学の大学院は1年派遣で2年目は現任校で平常の仕事をしながらです。それも平常の仕事とあまり関係のない修士論文を書くのですから、大変です。ところが、上越教育大学は2年派遣ですので、じっくりと学び、考えることが出来ます。第二は、他県の人と学べることです。他県の人と同じ釜の飯を食うことによって、他県の事情を学び、自分の県の特徴を理解することが出来ます。この特徴を持つ大学院は殆どありません。
教職大学院の特徴は、第一に、修士論文を課されない点です。もちろん教職大学院でも様々な成果物をまとめます。例えば、西川ゼミの場合は学会誌論文を書きます。しかし、既存の修士と違って、決まった成果物にこだわらず、その人にあった成果物をまとめることが出来るという特徴があります。従って、修士論文相当の成果物をまとめたければ、それもありです。しかし、それ以外でもOKという点が違います。
そして、「上越教育大学の教職大学院」の特徴は、上記以外にもあります。第一に、協働力を基本的なコンセプトの一つとしています。若い学生さん、そして他県の教師と一緒に学べることがカリキュラムで保証されているのです。多くの教職大学院では、学卒院生さん用のカリキュラムと現職院生さん用のカリキュラムが別です。若い人と交わることによって、多くを学びます。特に、これから自分の実践力向上よりも、周りの人たちの実践力向上の仕事しなければならない年齢の人には、若い人と関わることは絶対に必要です。何しろ、年齢バランスの崩壊で、三十代中盤になっても、今までの学校で、常に若手の位置にいたというひとは少なくありません。その結果、人について行くことは経験が多くとも、人を引っ張っていくという経験が十分でない可能性があります。若い人と関わることによって、自分の教師の最初の志を思い出し、第二の青春を経験することが可能です。
第二に、連携協力校との充実した関係の中で、じっくりと徹底的に実践し考えることが出来ます。学校現場では日々実践です。しかし、忙しすぎて何も考えられないのではないでしょうか?上越教育大学では、ほぼ4ヶ月以上、連携協力校に入ります。しかし、入りっぱなしではありません。週の曜日を決めて、実践校に行く日と、学校で考える日があります。さらに、一人一人の問題を単独で解決するのではなく、5人程度の学卒院生や現職院生のチームを構成し、チームで解決します。その結果、じっくりと徹底的に実践し考えることが出来ます。それが可能なカリキュラムと、良好な連携協力校「群」を構成しています。
第三に、(実は第一に)我が同僚の質の高さです。本当に誇りです。そして、実に仲が良い。専攻会議では笑いが絶えませんし、飲み会の参加率はほぼ100%です。
○子どもが授かります。結婚以来、子どもが授からなかった人が、在学中に子どもが授かった例だったら山ほどあります。現場の忙しさで、体も余裕がなかったのでしょうね。
○望めば婚活も出来ます。私のゼミ生の中には、修士1年の時に婚活をしました。現場と違って、自分で時間管理を出来るので、いわゆるお見合いパーティーに参加して、1年目のおわりには婚約しました。そして、修士2年の最後には妊娠しました。もちろん、素晴らしい研究をして、その成果は複数の学会の学会誌として掲載されたほどです。
○家族と一緒に来ることに不安の方もいるでしょう。でも、大丈夫です。まず、お子さんですが、大学の近くの小学校は現職派遣の家族の存在によって、定常的に転校生がいっぱいいます。つまり、転校生が一人というのではないのです。学校も子どもも転校生慣れしています。直ぐに馴染みます。2年間限定の雪国の生活は、子どもにとって良い思い出になります。奥様ですが、これも大丈夫です。世帯用の学生宿舎が完備されており、そこにはほぼ同じ境遇の奥様がいっぱいです。そこでは、今日は「パン教室」、明日は「パッチワーク教室」と連日おもしろ企画は満載です。さらに、旦那も大学院生なので余裕があり、一生に一度しかできない奥様孝行が出来ます。