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2010-12-09

[]コアは何か 22:28 コアは何か - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - コアは何か - 西川純のメモ コアは何か - 西川純のメモ のブックマークコメント

 色々な人が、自信をもって授業方法を提案している。それを聞く度に、「確かに良い方法かもしれない。でも、それが全員に良い方法なの?」と突っ込みたくなる。私は人の多様性を知っています。だから、一つの方法の限界を知っています。『学び合い』だって同じです。これこれの『学び合い』の方法が優れている、と言ったら、同じです。

 西川流『学び合い』と言われている『学び合い』というのは、大抵の場合、「な~んもしないで子どもに任せる『学び合い』」という意味で使われます。もっと具体的に言えば、学ぶ意味を子どもに語り、さあどうぞと任せ、みんなが出来たかを評価する、というとてつもなくシンプルなものです。でも、それは西川流『学び合い』ではなく、『学び合い』なんです。

 ○○校独自の『学び合い』という言葉を聞く度にガッカリします。また、同様に、ある方法を良い方法だと思う『学び合い』も同じです。その場その場で最善の『学び合い』は違います。どうして、○○校独自の『学び合い』というのがあるのでしょうか?本当は、先生ごと、クラスごと、教科ごと、その時間ごと、いや、1校時の中でも時間によって、子どもによって変化すべきです。そこでの縛りは、もの凄くシンプルであらねばならない。そのシンプルな縛りの中で、各教師が、その場で考え、その場でやらねばならない。それを何故、○○校スタイルなどというものが生まれる余地はない、と思います。

 では、シンプルなものがどのような方向性で発展するか、それは学校観・子ども観にあります。例えば、「多様な人と折り合いをつけて自らの課題を解決する」という言葉の中の「多様な」という意味をどのように考えるかに関して発展しつつけています。西川ゼミでは、それを陳腐化し続けています。最初は、「大多数の子ども」であったものを、特別支援の子どもを含めてみんなを「多様な」なかに取り込みました。さらに、クラスという限定の中で出発しましたが、それを異学年となり、学校全体の学年に発展させ続けています。現在、それを学校を越えた子ども集団を「多様な」の中に取り込んでいます。さらに、子どもの多様性ばかりではなく、教師集団、学校を越えた教師集団、保護者、学校を越えた保護者集団を視野に置き、発展しています。

 また、子ども観の「子どもは有能である」に関しても、初期段階は15分間のエクササイズが3回以上必要であると考えていました、そして可資化というテクニックも必要だと思っていました(それであっても他と比べれば驚異的な違いです。だって、普通半年の以上のトレーニングがいると思っていたのですから。)。しかし、今では、それらは『学び合い』を成立させるに必要な時間を短縮するには有効であっても、本質的なものではないことを証明しています。一番大事なのは教師の「腹」であるという、多くの教師からは精神論としか思われないことがいかに有効であるかを、学術的に証明しているのが西川ゼミです。

 『学び合い』の発展は、プラスアルファーの歴史ではなく、極限までそぎ落とす歴史です。そして、そのそぎ落としたものが、ありとあらゆる場面でも成立することを証明する歴史です。シンプル、それは自然科学の究極の美しさであり、真の姿です。

 現実問題では、プラスアルファーはあり得ます。F=mαという運動法的式では、現実の運動を記載しきれません。実際に記載するには、抵抗や風などの諸要素を付け加えたF=mα+F1(A,B,C,D,・・・)を必要なのでしょう。でも、運動方程式はF=mαであって、F=mα+F1(A,B,C,D,・・・)ではありません。なぜなら、F=mα+f1(A,B,C,D,・・・)で記載できるのは、特殊なある状況でしかありません。別な状況では、F=mα+f2(A,k,t,l,・・・)であるからです。

 物理学の発展は、F=mαを、高速で動いているとき、また、量子レベルで考えたときに拡張した歴史です。物理学と違って、『学び合い』の学校観・子ども観は、どのように拡張しても適用可能です。本当に不思議ですが、ホモサピエンス数百万年のトライアンドエラーの結果、我々のプログラムの中に組み込まれていると考えるべきなのだろうと思っています。

 本日、ある方と議論しながら、説明したことです。

[]サンタ 21:55 サンタ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - サンタ - 西川純のメモ サンタ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 小学校4年の息子が、今、我々の見えないところでサンタさんにお願いしていた。いつまでも続いて欲しい、と思う反面、中学3年でお願いしていたら、怖いものがある。いつにばれるか、いつなのだろう。

[]ご降誕 14:09 ご降誕 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ご降誕 - 西川純のメモ ご降誕 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 本日は家内がご降誕あらされました。小学校高学年に対する母のように、厳しくも暖かい愛に守られて私は生きています。今日はパーティーです。