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2011-01-20

[]保護者との関係 22:46 保護者との関係 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 保護者との関係 - 西川純のメモ 保護者との関係 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 保護者との関係で悩む教師の方からのメールを受けます。個人的にも知っている方の場合、どう考えても、その人が問題の原因とは思えないのです。最近は、保護者からのクレームで心を病んだ教師から保護者を訴える訴訟が起こり始めました。結構なことだと思います。

 だって、どんな関係でも、双方向の関係が望ましい。保護者から学校・教師にクレームを言えるのは大事だし、逆に、学校・教師から保護者にクレームを言えるのは健全だと思います。その両者の関係が成り立っていないならば、司法という場で事の是非を明らかにするのは健全だと思います。もし、保護者が思っているように学校・教師の問題ではなく、保護者の問題をすり替えているのであれば、そこを変えねばならないのですから。

 しかし、それが望ましい状態ではありません。本当は、司法によらずに解決する道があるべきです。私はそれは保護者集団であり、地域コミュニティーの形成だと確信しています。保護者対担任教師では出口はありません。個人対個人ですから。保護者対学校でも、保護者は納得できません。だから、保護者も保護者集団になって問題を解決すべきです。もし、一部保護者ではなく、その学級の保護者の大部分が事実を把握し、それでおかしいと思うならば、十中八九、それは正しいと思います。さらに、その学校の保護者の大部分が事実を把握し、それでおかしいと思うならば、ほぼ100%それは正しいと思います。

 でも、それが成り立つためには、事実を開示しなければなりません。さらに、その判断に多くの保護者が参加しなければなりません。でも、それが成り立つためには、『学び合い』の成立のための必須要件と同様に、保護者を保護者集団と考え、その有能性を信じなければならないのです。これが出来るか出来ないかは、『学び合い』を授業方法と考えるのではなく、考え方と考えられるか否かです。

 おそらく多くの方は読んでないかもしれませんが、「子どもを守れる親になるために」という本をネットブックとしてHPに公開しています。その最後の部分に「学校と保護者・社会の協働」を書いています。私が直近に願っていることを書きました。