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2011-03-29

[]心 22:06 心 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 心 - 西川純のメモ 心 - 西川純のメモ のブックマークコメント

  「『心』は見えないけれど『心遣い』はだれにでも見える」という宮澤章二の詩がテレビで流れています。しかし、それは違うと思います。『心遣い』に現れないほどの『心』であることは誰にでも見えます。

 心はありとあらゆる言動に表れます。そして、その言動を通して相手の思いを推論する能力はホモ・サピエンスは優れているのです。例えば、大脳がどの部分を司るかを表した「ベンフィールド地図」を見た方も多いでしょう。実に多くの領域が表情に割り当てられています。大脳という人類の最大の資源を無意味に費やすわけはありません。我々は心を表情に表し、それを読み取る能力の重要性を示すものだと思います。

 『学び合い』はテクニックではなく、考え方だと強調します。それが精神論のように思われます。しかし、心は必ず見えると思います。もちろん、細かいことが分かるわけではありません。しかし、自分たちを有能と思っているか、愚かと思っているかは子どもも分かります。少なくともクラスをリードする2割程度の子はかなり正確に読み取ります。そして、その子はその心にあわせた行動をして、周りの多くの子どもはそれに影響されるのです。同じように、その教師が「子どもが好きなのか、子どもを大人にすることが好きなのか」も分かります。また、「足し算を好きなのか、理科を好きにすることが好きなのか、それとも人の道を教えるのが好きなのか」も分かります。

 『学び合い』は教師の与えたゲームをプレイさせるのではなく、教師が与えた目的を達成するために子どもがゲームを作り、プレイするのです。その最大時なのは、その目的を信じられるか否かで、それは、その教師を信じられるか否かです。子どもは「心」を通してそれを判断します。

 あなたの上司を思い出してください。上記は正しいと思います。心は伝わらない、と思えば自己合理化できます。しかし、心は伝わると考えれば、心は正すことが出来ます。人の心を変えることは出来なくても、自分の心は変えることが出来るかもしれません。