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2011-07-27

[]MBAより上 22:17 MBAより上 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - MBAより上 - 西川純のメモ MBAより上 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 教職大学院の基本計画を考えている際、MBAを参考にしました。特に、興味があったのはケーススタディです。学生さんは膨大な資料を与えられて、それに基づいて打開策を考え、教員や他の院生からの質問に応えなければなりません。素晴らしい教材です。

 が、上越教育大学の教職大学院のカリキュラムはMBAを勝っていると思います。

 だって本学の大学院は「生」の学校の中に入り、数ヶ月かけて問題を解決します。資料云々でなんとかするのとは全然違います。第二に、チームではいる点です。これによって、ごくごく普通の学生さんが、過酷な課題にも立ち向かえるからです。そして、チームで解決することを学べます。

 絶対にMBAに勝ると思います。

[]方法 08:20 方法 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 方法 - 西川純のメモ 方法 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私の講演は、マイク無しのマシンガントークでやります。多くの方から、マイクを使ってゆっくりと語った方が「学者っぽくて」いいのではないか、と言われます。が、そうしません。理由は、「マイクを使ってゆっくりと語る」ことが合う人もいますが、「マイク無しでマシンガントーク」が合う人もいるからです。どんな方法であっても、全ての人に合う方法はありません。

 最善の方法は、「多様」な方法を「柔軟」に行い「続ける」ことだと思っています。でも、人には合う方法もあれば、合わない方法もある。ではどうずるか。それは、「多様な人」が「多様」な方法を「柔軟」に行い「続ける」ことだと思っています。

 『学び合い』を十数年間続けています。でも、意図的に広げようと動き始めたのは6年前です。そのときから、一貫したイメージを持っています。

我々には固定的な組織は何もありません。あるのは、一緒にやろうとする気持ちだけです。例えば、「子どもに学ぶ教師の会」には、会長もいないし、総裁もいないし、代表もいません。講演申請の際に、私の名前を書くことがありますが、だからといって会長だから持っている権力は何もありません。一級・二級、一段・二段、ゴールド・シルバーもありません。『学び合い』の会をやろうと思ったら、だれ(当然、私も)の許可もいりません。そして、やり方は自由です。方法は自由ですが、課題は「みんな」を掲げることは『学び合い』のセオリーです。

 私は『学び合い』が科学に近い宗教(?)になって欲しいと願っています。(興味がある方は、私のブログの右にある検索で「科学 宗教」というものを検索下さい。そうとう拘っていることが分かると思います。

 歴史において多くの集団が盛衰する過程が記されています。分派がおこり、闘争が起こり・・・。でも、美辞麗句を並べ立てても、結局は、大多数の人をそっちのけした、特定の人のエゴ・利害に発しています。だって多くの場合、代替わりの時の遺産相続の時に起こりますから。でも、我々の場合は継承を争うものはなにもありません。

 科学において論争はおこります。でも、科学の分派というのはありえません。それは論争する当事者は、科学のもっとも根幹を共有しているからです。我々も少なくとも学校観・子ども観を共有し、議論し、実践し、考えの具現化を目指した様々な道を探りましょう。悩んだら、「一人も見捨てず」ということ思い、それに反していないか、問えばいいと思います。