■ [大事なこと]価値観
意外かもしれませんが学校教育は特定の考えを子どもに強いるところなのです。その「考え」とはその国の法に基づくものです。だから、国によっては特定の宗教や政治信条を子どもに与えることが学校教育の最大の目的であるのです。ちなみに、我が国では、憲法第20条の規定により、公立学校では宗教教育は禁止されています。
一方、憲法をはじめとする我が国の諸法に合致する政治信条を学ばせています。つまり、日本において「も」政治教育は行われています。
ある方から、『学び合い』を伝えることに違和感を感じるとのメールをいただきます。気持ちは分かります。『学び合い』を新興宗教のように思う方は少なくありません。しかし、『学び合い』で子どもに強いるのは、指導要領で定められたものの最も基礎的なことを達成することに関して、「一人も見捨てるな」ということです。これは宗教でしょうか?当たり前のことではないでしょうか?「同級生の中には見捨てもしょうがない人がいる」ということを子どもに学ばせることと、どちらが憲法・教育基本法の精神に合致するでしょうか?
『学び合い』は「一人も見捨てない」という原初の願い、それを実現するための学校観と子ども観の考え方です。それ以外は、そこから派生したものです。