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2011-09-10

[]僻地校の全校『学び合い16:06 僻地校の全校『学び合い』 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 僻地校の全校『学び合い』 - 西川純のメモ 僻地校の全校『学び合い』 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 新潟県小千谷市の真人小学校(全校27人)は月曜日~金曜日の毎日、2時間目(9:30~10:15)に定常的に全校『学び合い』を実施しています。つまり、この学校の子どもたちは算数は常に全校『学び合い』なのです。その授業の参観はいつでもウエルカムです。ご希望の方は、その学校に支援に入っているゼミ生である伊藤さん(itoyoshitaka@gmail.com)に電子メールで連絡して下さい。

 場所的には関越高速道路の越後川口近くですので、新潟の中下越、群馬、埼玉、東京あたりの人でしたら、交通の便が良いと思います。お誘いします。どうそ!

[]教材研究 07:00 教材研究 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 教材研究 - 西川純のメモ 教材研究 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日、ある先生と立ち話で相談を受けました。内容は発表するする力を育成する授業をどう組み立てたらいいか?ということです。

 大抵の先生の教材研究は、どのような教材・教具を使って、どのように発問し・・・・ということに意識が行きます。でも、そんなことはどうでもいいことです。というのは、人間にとって最大のツールは人間なんです。だから、どんな他者と繋げたらいいかを考えればいいのです。

 そして、発表する能力を育成したいと教師が願っても、それは子どもの願いにはならない。なぜなら必然性が無いからです。だから、達成したいことが子どもの必然性になるにはどうしたらいいか?ということに頭を使うべきです。例えば料理学校の教師が学生に千切りを学ばせたいと思ったとします。普通だったら、千切りを正確に出来るためのスキルアップの方法を考えます。でも、それ以前に、千切りを覚える必然性を与えることの方が大事です。具体的には、千切りがうまいか下手かで、料理の味がまったく変わる料理は何か?を考えるべきです。その料理をつくれば、千切りを覚える必然性が生まれます。あとは、教師がスキルアップを教えなくても、それが書いてある本を置いておけばいい。集団のごく一部はそれを読むでしょう。そして大多数は、その少数が読み取ったスキルを耳学問するのです。

 私が例示したのは三つです。第一は、地域活性化の案を考えて、地方選出の議員に発表するという案です。第二は、発表の仕方が分かる資料をつくり、それを下級生に発表するという案です。第三は、第二を発展させ、上級生にも発表するのです。そして、下級生と上級生への発表の仕方の違いをまとめさせるという案です。ま、その場の思いつきレベルですが。

[]話し合い 07:00 話し合い - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 話し合い - 西川純のメモ 話し合い - 西川純のメモ のブックマークコメント

 学活を思い起こして下さい。クラスで何か問題があったとき、話し合いをさせるとします。終わった後に何が起こるでしょう。おそらく、子どもの代表がどいういう方法でその問題を解決するかを教師に報告します。そして、教師はその方法を守れるかどうかの確認をします。でしょ?

 でも、西川ゼミでは違います。たいていの場合、私はその話し合いの場にいません。そして、話し合いの結果の報告は私にしません。したとしても「終わりました」と言うことぐらいです。私が確認するとしたら、その方法ではなく、元々の問題は解決できるかどうかです。例えば、「じゃ、問題は解決できるのね?」という風に。

 この違いは、学習者集団を信じられるか否かです。また、過程に拘るか、結果に拘るかの違いです。そして、その違いは、学習者集団が自律的になれるか、なれないかの差を生みます。

追伸 もちろん、私もゼミ生に方法レベルのことを強います。それはHPで事細かく記載しています。しかし、その場合は、それはそれを過つと学生の生命に関わること、たいへんなことになることに限定しています。そして、その理由をちゃんと説明しています。

 それ以外にでも、方法を例示することはよくあることです。特に、教えたがりの私なのですから。しかし、大事なポイントがあります。それは、私が例示したものを使わないという権利を学生が持っている点です。そして、それを奨励しています。私が大事にするのは結果であって方法でないですから。