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2012-03-22

[]動いている 22:53 動いている - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 動いている - 西川純のメモ 動いている - 西川純のメモ のブックマークコメント

 年度末、この時期は大学教師にとって年間で一番穏やかな日です。成績はとうに出しているし。要録は書かなくていい。

 が、今年は別です。色々なことが動いています。黙っていても色々なチャンネルから全国レベルで情報が私の耳に入ってきます。そして、伝える人はワクワクしながら私に教えてくれます。

 今、私たちと繋がり、結果として人生が変わる人たちの数を数え上げれば、どれほどの人数になるでしょう。百ではありません。千では押さえきれません。おそらく、万、十万のレベルになるでしょう(おそらく数十万のレベルには行くと思うのです。そしてことによれば数百万かも。)。来年度は、その人達の人生を良くする方向で動くことに関われることにワクワクします。でも、それが出来るのはその数の十分の一百分の一の同志がいるからだと思います。

 妄想します。今私が妄想している十分の一であったとしても凄いことが出来ます。それをみんなでやれるのです。ワクワク。

[]教師冥利 06:14 教師冥利 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 教師冥利 - 西川純のメモ 教師冥利 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私の子ども時代に「ど根性ガエル」というアニメがありました。そのアニメに出てくる先生が「教師人生25年、こんなに嬉しいことはない・・」のように泣く場面が良くありました。

 『学び合い』では、課題設定-子どもたちの課題解決-評価がワンセットとなっています。最初は1時間ごとから始まり、それが単元ごとになり、学期ごとになります。単元ごとや学期ごとでの課題は、そこの最後に行われるテストで全員が○点以上をとるというような課題になります。で、私がゼミ生に与える課題は「日本を変える」です。従って、私がゼミ生相手に演説をするのは基本的に2回だけです。最初は、5月の連休後に、全ゼミ生のゼミ所属が決まり、その年度の西川ゼミのメンバーが確定してから最初のゼミです。私は西川ゼミの課題は「一人も見捨てない教育と社会の実現だ」と宣言します。そして、それを実現する意味を語り、ごく普通の人でもそれが出来ることを語ります。そして2回目は年度の最後です。昨日は、その日でした。以下のように語りました。

 「それでは本年度の評価をいたします。君たちは素晴らしかった。我々のゼミは単に何かが分かるとか出来るとかを目指しているのではなく、子どもや教師の人生の幸せを確実にしていることを目指しています。君たちが今年度になしたことによって、どれほどの子どもたちや教師の人生を変えたか、それは私が言うまでもなく君らは知っているはずです。しかし、君らも私も分からないことがある。それは本年度君らが蒔いた種が、来年度にどれほどの花を咲かすかです。残る我々がしっかり咲かせましょう。卒業・修了するみんなはここで学んだことを生かし、それぞれの場所で種を蒔いて欲しい。もちろん、初年はなかなか難しいだろう。しかし、落ち着いてからやろう、という人はその後も絶対にしません。世の中には出来ないことも多いが、出来ることも必ずあります。君らが出来ることをして下さい。期待しています。」

 その後の乾杯の後、修了するゼミ生から「先生~。去年と全く同じじゃ~ん。」と呆れられました。横にいるゼミ生も「うん、一言一句同じ。ぶれていない」とのこと。ビックリしました。この最後の語りは原稿はつくりません。その場で思いついたことを語るだけです。その語りが前年度と同じなそうです。おそらく、年間、色々な場面で馬鹿話の中でチョコチョコの話すことも全く同じなのだと思います。

 家に帰ってから、ふと気づきました。ゼミ生は一年前の話と同じだということを指摘しました。ということは一年前の私の話を一言一句覚えていると言うことです。今年度は大学教師としての25年目です。教師冥利に尽きます。

[]ピロートーク 06:14 ピロートーク - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ピロートーク - 西川純のメモ ピロートーク - 西川純のメモ のブックマークコメント

 5年生(もうすぐ6年生)の息子の就寝時間は9時です。が、テレビを最後まで見たがります。そこで、「テレビを最後まで見るならお父さんのお話は無しだよ」と言うと、テレビを消しました。添い寝しながらのお話といっても、昔話ではありません。昨日の息子からおねだりされた話は、「自分がテレビ局のプロデューサーになった時、新たな番組企画を編成局長に提案した時に何が起こるだろうか」という極めてカルトな話題です。

 もちろんテレビ業界のことは分かりません。そこで私が学長に新たな提案をする場面をそれに置き換えて話しました。具体的に何が起こるか、その時、その以前に何をなすべきなのか、それは何故かをリアルに説明しました。息子も合間合間に質問します。そうするとさらに具体的な説明をします。結局、15分ぐらい話しました。息子は大満足で「お父さんありがとう」と言って、私の両ほほにチュをしてくれて、寝ました。父親冥利です。