お問い合わせ  お問い合わせがありましたら、内容を明記し電子メールにてお問い合わせ下さい。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。             

2012-09-01

[]安心 07:18 安心 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 安心 - 西川純のメモ 安心 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私は並の研究者の数十倍の業績を上げています。今後、何もしなくても人から後ろ指は指されないと思います。私が仕事上で心配していること、それは「この数年間の上越での『学び合い』の広がり」だけです。全国的なこと、また十年先の上越も不安はありません。ただ、心配なのは「この数年間の上越での『学び合い』の広がり」だけです。

 いろいろと頭の中でシミュレーションをしたりします。面倒くさくなるし、ストレスが続くと体調不良になる。そんなだったら上越教育大学から研究指導のない大学に異動した方が良いのではないかとも思います。

 昨日の全体ゼミの時、二十数人のゼミ生の動きを見ていました。ほれぼれとするほど有能です。全体ゼミの部屋を出て自分の部屋に戻る途中、「なんであんなに有能なんだろう」と喋っている自分に気づきました。それも3回繰り返していました。

 な~んだ、彼らを信じれば良いんだ、と思いました。

 おそらく学内政治以外は、全部、彼らに任せられると思います。

追伸 学内政治は尊敬すべき教職大学院の同僚に任せられると思います。とすると、私の仕事は無いのかな?あははは。そんなわけありません。

[]生産的 06:32 生産的 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 生産的 - 西川純のメモ 生産的 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日のクイズ番組に関してのコメントに関して、フェイスブックやツイッターで反響がありましたので補足します。

 私は出場した子どもを否定するつもりはさらさらありません。ただただ、唖然として恐れ入っているのです。そして、あの番組に出るために彼らが努力したこと、そして、その過程で得たものは大きいということも否定しません。

 ただ、その恐れ入るような彼らが競っている内容があまり意味があるように見えないのです。それを知っていることが、それほど将来に続かないと思うのです。ちなみに受験にもつながらないと言うことは、東大生の正答率に表れています。もし、あそこで問われている知識が受験に関係する(直接ではなくとも、関係する知識に関係する知識であったとしても)ならば、もっと高い正答率になるはずです。

 私は彼らの能力を生かすとしたら、別な問題を出したら良いと思うのです。例えば、「原発を全廃できるか、否か」などの問題は、専門家の間でも意見の分かれるところです。「今後の年金制度のあり方」も重要な問題です。そのような問題を出すのです。

 それも3人に出すというのではなく、学校全員で解きます。つまり、その学校のどれだけの人間がそれに参加するかということも勝負の分かれ目になります。それがどのような手段を使っても良いのです。つまり、図書館に行こうが、専門家に聞こうがOKです。そして、学校全員で15分のプレゼンを作り、どれだけ一般人が納得できる説明かを競うのです。もしかしたら、すばらしい案が出来るかもしれません。

 別なタイプの番組も考えられます。番組の中に、将来昆虫学者になりたいという子どもがいました。私も高校時代は自然科学部で1年の大半を網を持って町を追っていましたので、すごく共感できます。私の大学学部の動物分類学のテストは、「どんな生物でも良いから、一日中、観察して何かを発見しなさい」というものでした。とてもすてきな課題で、私はクモを選択しましたが、良い経験が出来ました。例えば、学校対抗で「犬を観察し、今まで知られていないものを発見せよ」という課題を出します。それを犬の専門家に判定してもらうのです。

 以上は例えばの案ですが、上記のような番組だったら、今よりも多くの能力のある子どもに、今よりもより意味のある経験をさせることが出来るのではないでしょうか?そして、我が国にも意味があると思うのです。と、恐れ入る子ども達を見ながら思いました。