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2012-10-12

[]説明 05:31 説明 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 説明 - 西川純のメモ 説明 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』に疑問を持つ人に説明を求められたら、「一人の子どもも見捨てたくないが、自分一人では無理なので、一人も見捨てないクラスを創りたいから」と言いましょう。

 「教師だったら、みんなが分かる授業をすべきだ」言ったら、「あなたはできますか?」と聞きましょう。

 「私は出来る」と言ったら、「すみません、私は出来ません」と謝りましょう。

 が、一番は、分かりたくない人との議論は避けた方が良い。一致するところを見いだして、そこを話し合った方が良い。

[]成績 05:19 成績 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 成績 - 西川純のメモ 成績 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日、定番の質問を学校で『学び合い』で取り組んでいる先生から受けました。それは成績が上がらない、ということです。『学び合い』をちゃんとすれば、3ヶ月以内に成績が上がるはずです。そうならない理由は3つしかありません。

 第一は、『学び合い』をやっていない。最も典型的なのは従来指導型と足して二で割る『学び合い』風授業をする場合です。つまり、半分は教師がしっかり教えて、後半に学び合わせるということです。しかし、これは見た目は『学び合い』を取り入れているようですが、『学び合い』とは根本的に違います。ものすごい有能な先生の場合だと成績を上げられますが、多くの先生がやった場合、成績は上がりません。むしろ下がると思います。中途半端な『学び合い』をやるぐらいだったらやらない方が良い。だから、ステップアップでは週に1度の純粋の『学び合い』を最初やることを勧めています。その方が、周りの同僚や、保護者とのいらざる軋轢を避けることが出来ます。そこで実績を示して、徐々にというの安全策です。

 第二は、成績を上げることを子どもに求めていない。世にあるグループ学習のほとんどは成績と人間関係のどちらか一方を向上させることを目的としています。両者は関係するだろうと思っていても、表裏一体とは考えていないからです。結果として、いままで人間関係作りでがんばった先生は、子どもに成績を上げることを求めるのを不浄のことのように感じます。結果として、求めません。であれば成績は上がりません。あたりまえのことです。しかし、成績と人間関係は表裏一体のものだと理解すれば、がんがんと成績を求められます。それが分からないと、「『学び合い』は簡単なテストの点数を上げるための方法」という誤解を持つ人も生まれます。

 第三は、評価と授業が一致しない。よくあるのは、国語の授業で深い読みの授業をしているが、テストでは漢字の書き取りと基礎的文法が大部分のテストをやると言うことです。これでは日々の授業がテストに現れないのは当然です。

 私の知る限り、3ヶ月たっても『学び合い』で成績が上がらない理由の99%は上記三つです。なお、『学び合い』による人間関係の向上は1週間で実感できますが、成績向上は3ヶ月ぐらいはかかります。理由は、成績が上がるためには、成績上位者の子どもが必死にクラスのことを考えるようになることが必須で、それには時間がかかるからです。