■ [大事なこと]型
『学び合い』の本体は「一人も見捨てない」という願いと、『学び合い』の学校観と子ども観です。それ以外のものは全て影に過ぎません。以上のことを確信し、子どもの前に立てば『学び合い』は出来ます。
しかし、授業は心、と言っても何が何だか分かりません。だからノウハウを蓄積しました。それらが『学び合い』ステップアップやスタートブックとしてまとめられました。『学び合い』を実践すると、ほぼ同じところに悩みます。それらは先人達によって乗り越えられ、それによってノウハウが形成されました。
そのノウハウ通りのことをやれば、そこそこの『学び合い』は確実に出来るレベルまでノウハウは整備されたと思います。しかし、『学び合い』をやり始めた方は本体と影の違いが分かりません。その結果、各人に合わせていかようにも変更できるノウハウの部分と、ゆるがせにしてはならない本体の差が分かりません。どうしたら、その差が分かるか?それは授業の最後に「全員達成したか?」と子ども達を評価できるか否かだと思います。
それを求めるためには、子ども達に十分に任せなければなりません。教師が長々説明し、長々まとめてしまえば、最後の一人が出来るか出来ないかの責任は教師にあると子どもは思います。そして教師もそう思います。結果として「全員達成したか?」と評価できなくなります。
従って、『学び合い』において最も重要な型は、授業の最後に「全員達成したか?」と自信を持って子どもに語れるか否かだと思います。
追伸 西川ゼミの場合は、この評価は年に一度です。卒業生・修了生が参加する最後のゼミの時です。毎年、全く同じ評価をします。だって、成果が抜群なんですから。