■ [大事な事]安定
私は生活的には常に定職に就き、安定していました。理由は二つです。
第一は、私の父を見ていたからです。私の父は手八丁口八丁の人でかなり有能だと思います。が、倒産も何回かあります。その時の家族の状態が身にしみているからです。だから、大きく稼ぐより、安定を望みます。
第二は、ハマトンの知的生活という本です。高校時代に出会って、大きな影響を受けた渡部昇一さんが推薦する本なので読みました。そこで書かれているのは、人から侵されない地盤を持つ事が節を守る道だと言う事です。
私は教え子に定職に就く事を勧めます。私は教員養成系大学の教師なので、とにかく、教員になることを勧めます。公務員も大変です。色々なプレッシャーにさらされるでしょう。でも、クビになる事は希です。尻をまくれば、かなり凄い事しても大丈夫な職業です。少なくとも民間に勤めているより、また、無職より、安定しています。
安定しなければ、自分の節を守れない。
だから、安定していない職で頑張っている人を見ると、凄いな~っと思います。同時に、安定していない職の人が、節を守っていないと、「あ~、プレッシャーに負けているんだよな」と察します。その他方で、プレッシャーに負けず、前向きに進み続ける人を見ると、私より若い人でも、率直に尊敬します。そして、俺には無理だ~っと思います。でも、そういう人がいるのです。
■ [大事なこと]議論
『学び合い』に反対する人に対して議論はしません。実り少ないですから。以下で述べる論を組み立てれば、論破出来ます。が、ご本人は論破されたことを認めないし、感情的になってしまう。
しかし、希に議論することもあります。第一は、その方が感情的にならずに、議論を出来る人だと思った場合です。第二は、私自身が感情的になって、相手を論破しようと思ってしまう時です。
論破出来る論の組み立ては以下の通りです。公開しても、差し支えないですから。
『学び合い』に反対する方は、『学び合い』を授業方法ととらえています。そして、述べるのは教科内容レベルや、ショートレンジで見たときの人間関係の問題です。
その場合は、まず「では、あなたはそれを解決出来るのですか?」と聞きます。たいていは、そこで勢いが無くなります。それでも「出来る」と言われる方には「それは全員ですか?」と聞きます。よほど厚顔無恥で無い限り、「そうではない」ということを認めます(例外的に出来るという方もいますが。あははは)。そうなれば、より多くの子どもにそれを成り立たせるにはどうしたら良いか、という論に進ませます。あとは教師の中の子どもは多様であることを論証し、その子ども達には一人一人にあった手立てが必要であることを述べます。だから従来の授業では絶対に全員は出来ないし、かなりの子どもが落ちこぼれていることを述べます。さらに、中の下に合わせた授業をやっている限り、出来る子どももふきこぼしていることを述べます。
次に、一人一人に合った手立てを考えられるとしたら誰だということを述べます。与えられた時間をクラスの人数で割れば1分程度であることが計算出来ます。従って、教師一人では不可能であることを小学生でも分かる計算で証明します。
次に、人が分かるにせよ、人間関係の問題を解決するに膨大な会話が必要であることを述べます。そして、今までの経験の中で、その会話はありふれた会話であることを述べます。従って、塾・予備校・通信教材の発達した現代において、クラスの2割以上は十分に対応することを述べます。従って、出来もしないことを一人の教師が抱え込むより「まし」であることを述べます。
以上で論破可能です。が、大抵は「理屈は分かるが極論だ」と言い出します。そこで「どこが間違っているのか?どこが極論なのか?」を問えば、返答出来ません。そして、感情論に突入してしまうのです。ま、納豆がいかに健康に良いかを説いても、納豆の嫌いな人は嫌いですから。『学び合い』の嫌いな人は嫌いなままです。でも、残念なのは「自分」が嫌いということで頭がいっぱいになっており、子どもにとってどちらの方が「まし」かという視点を失っています。
本当は教科内容が分かるというレベルの議論では無く、目の前の教え子、同僚が一生涯幸せになるために自分が出来ることは何か?それも一人も例外なく実現するにはどうしたらいいか?というレベルで議論したい。でも、それを抽象論だと考える人が大多数です。残念です。でも、それを実現した過程が歴史であり、現在の民主主義だと思うのです。
今の学校には地獄の苦しみを味わっている子どもや教師がいるのに・・・・
追伸 以上の論のどこかに瑕疵があるでしょうか?そして、以上の論のどこに「日本を崩壊させる」ものがあるのでしょうか?もし、以上の論が「日本を崩壊させる」ならば、それは民主主義が日本を崩壊させると同じ事を言っていると思うのです。逆に言えば、どこかの将軍様の国では『学び合い』はその国を崩壊させる悪魔の論だと思います。