■ [大事なこと]市場
ある商品(その中には思想も)が広がるには、ユーザーを意識する必要があります。ユーザーには、イノベーター、アーリーアダブター、アーリーマジョリティ、レイトマジョリティー、ラガートがいます。特に、大事なのは、「イノベーター、アーリーアダプター」と「アーリーマジョリティ」とのギャップ、ギャムズを意識しなければなりません。
この両者は求めるものが違うのです。私は両者を意識した表現を意識的にしています。そして今はアーリーマジョリティを対象にした表現を多くしています。そのため、「イノベーター、アーリーアダプター」からは変質だと言われることを恐れます。
実は、最初の対立は今から十年以上前に我がゼミ内で起こったことです(http://p.tl/uFJO)。でも、その当時の私は対立的にとらえていました。それを乗り越えたのは2年後です。学力と心は対立するものではなく、コインの裏表であることを理解しました。この構造はいつも同じです。
「イノベーター、アーリーアダプター」と「アーリーマジョリティ」の対立が私の中にあります。「イノベーター、アーリーアダプター」である私は、「アーリーマジョリティ」にも対応することをし始めます。その結果を分析すれば、「イノベーター、アーリーアダプター」と「アーリーマジョリティ」の対立は表層的であり、その上位の「一人も見捨てない」(これを教条的な意味でとらえると動きが止まりますが)を『学び合い』の学校観で理解すれば、コインの裏表に過ぎないことが分かります。でも、なかなか分かってもらえない。
結果として、「イノベーター、アーリーアダプター」と「アーリーマジョリティ」の両方から、全く別方向から私は非難されることになります。これを十年以上続いているのです。つかれる。
追伸 でも、実は理系人間は基本的には超原理原則派なのです。そのため、原理原則の部分では圧倒的大多数からは教条的に見られます。でも、生物物理学で学んだことは原理原則は大事だけど、それを適応するときには柔軟にすべきだということです。「理想は高く、現実には柔軟に」これを、せめて同志には分かってほしい。
■ [大事なこと]二元論
物事を相反する、もしくは重なりの無い(もしくは少ない)二つに区分し、理解しようとするのは非常に分かりやすい。私もよくやります。
『学び合い』でも「教科指導と生徒指導」、「みんなでとみんなが」、「みんなのためと自分のため」、「受験と将来の幸せ」等々があります。でも、私にとっては、それらはコインの裏表に過ぎません。分けること自体、馬鹿馬鹿しい。でも、その表裏一体を理解するには、それらの上位のものを理解しなければならない。しかし、それを理解する人は少ない。だから、話す相手、読む相手、扱うジャンルに合わせて、一方に重点を置きます。レトリックです。
困ったことに、多くの人は、その一方しか読まないし、聞かない。だから、ある人からは「『学び合い』はテストの点数を上げようとしない」と非難され、別な人から「『学び合い』はテストをあげようとするだけだ」と非難されます。困ったものです。
しかし、無意味な二元論を乗り越えられる人を増やすしかありません。そして、それまでは非難を甘んじて受けるしかありません。
■ [お誘い]山梨の会
6月15日に甲府で『学び合い』山梨の会があります。http://p.tl/mGkm