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2014-06-10

[]飛び込み授業 07:21 飛び込み授業 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 飛び込み授業 - 西川純のメモ 飛び込み授業 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 九州ツアーでは、ゼミ生が飛び込み授業をして、魔法のようにクラスを変えます。セオリー通りです。魔法のようですが、魔法では無く、ちゃんとタネがあります。そのタネさえ知れば、『学び合い』を1年以上実践している方だったら、誰だって出来ます。で、より多くの人がそのように飛び込み授業をしてほしいので、タネを教えます。

 飛び込み授業を頼まれたとき、3つのことを学校に求めます。

1) 最も大変なクラスでやらせてほしい。

2) 2時間続きでやらせてほしい

 おそらく、学校はどの教科でやるのか、どの単元でやるのか、と聞くと思います。

 3-1)単学級だったら、「どの教科でも、どの単元でも結構です。昨日勉強した次を担当します。御校に行ったら、その時点で教えてください」と言います。

 3-2)全校『学び合い』の場合は、「そのときに自分が授業することを思い出して、1時間で教えたい内容を子どもに分かるように表現してください。ただし、課題のレベルはそのままで良いですので、量には注意してください。先生のクラスの一番成績の良い子ども5人程度は十二三分で解ける程度にしてください。おそらく、それが日常の授業でやってい量と一致すると思います」と求めます。

 これだけです。これだけで、必ず魔法のようにクラスを変えることが出来ます。タネを教えます。

 1に関してです。やりやすいクラスでやって成功しても「あのクラスだから」と言われるに決まっています。だれもが大変と思うようなクラスでこそ評価されます。それに大変なクラスほど楽なのです。大変と思うのは、そのクラスに手のかかる子が5、6人はいるからです。普通の先生は、その子たちをモグラたたきのように追い回しています。それを見ていて、周りの子がしらけてしまう。実は手のかかる子が、何故、手がかかるかと言えば、彼らがイライラしているからです。そして、イライラしているのは、教師の手立てが足りないからでは無く、多すぎるからです。だから、『学び合い』では子どもはイライラしません。その子たちに「静かにしなさい、黙りなさい」と言うのと、「相談しても良いよ、たち歩いても良いよ、でも、全員達成しよう」と言うのはどちらがたやすいでしょうか?明らかに後者です。

 ただし、教師の中には子どもがどのように変容したかを見るのでは無く、教師が何を言ったか板書したかでしか見れない人もいます。そのため事前に、「子どもたちが1校時、学習が継続していることに着目してください」と伝えておきます。

 2に関してです。1時間の授業でも子どもを見れる人はビックリします。だって、普通だったら手のつけられない子どもが、1校時、勉強し続けるのですから。でも、「さあ、どうぞ」で現れる子どもの姿は、休み時間に見られるそのクラスの「地」です。ということは、そのクラスの元々持っている問題が非常に分かりやすく出ます。

 実践されている方ならばおわかりの通り、『学び合い』のコアは説教です。人としてのありように対する語りなのです。1校時目の最後と、2校時目の最初にそれを語ります。そうすればクラスの2割の子どもがそれに応えてくれます。そうすれば1校時目とはものすごく変わります。今まで自分一人の力でクラスを何とかしようと思っていた先生にとっては、クラスの5、6人が一緒になってクラスを変える姿にビックリします。

 おそらく2時間で修正できない部分はあるはずです。典型的なのは数人は達成できないことは起こるでしょう。でも、1時間で激変していることを見れば、継続すれば変化する可能性を感じてもらえることが出来るでしょう。

 3-1に関してです。課題作りに時間をかければ、課題によって『学び合い』の善し悪しが決まると思ってしまいます。しかし、本質的には語りの方が大事で、課題は重要ではありません。だから、あえて事前に聞きません。では、当日どうするか。

 算数・数学だったら「見開き2ページの問題を全部解く」にしてください。そして、その部分で一番大事だと思う問題を一つ選び、「そのとき方が全員が分かる説明を考える。友達に説明して分かってもらったらサインをもらう。分かってもらわなければ、どこがわかりにくいかを聞きて説明を改良し、分かってもらったらサインをもらう。全員が3人の人のサインをもらう」とすれば良いのです。

他教科の場合は、単元テストで対応する問題を選び、それを解かせてください。そして、上記と同じように、サイン課題を求めるのです。ま、その他、すでに実践している方だった自分のやりやすいようにやれば良いのです。

 3-2に関してです。量が多いと、その日の短い時間の中でやるのは大変です。そこで事前にその授業での課題を作ってもらいます。先に述べたように「そのときに自分が授業することを思い出して、1時間で教えたい内容を子どもに分かるように表現してください。ただし、課題のレベルはそのままで良いですので、量には注意してください。先生のクラスの一番成績の良い子ども5人程度は十二三分で解ける程度にしてください。おそらく、それが日常の授業でやってい量と一致すると思います」と求めるのです。そして、イメージしやすくするために「自習課題だと思ってください」と伝えてください。

 ただし、『学び合い』が分かってない人は課題になっていない課題を作るはずです。そこでメール等のやりとりが必要です。たいていは「深い読み」のように分かったようで分からない課題をします。今までの授業でそうやっていましたから。その場合は「すみません、私は大学を出ていますが、何をやれば良いか分かります。私が分かる程度に具体的に書いてください。そして、その答えを具体的に書いてください」と求めるのです。また、分量が異常に多い場合もあります。その場合は「先生の分量を成績のよい子が十二三分で解けますか?おそらく解けないと思います。おそらく、先生の普通の授業でやったら、2、3時間かかる分量では無いでしょうか?レベルを下げずに分量を厳選してください」と求めます。『学び合い』が分からない方の場合、このやりとりは3~5回は必要になります。

以上が手品のタネです。

 なお、同じ学校の先生の飛び込み授業だったら、その先生が出張の時、そのクラスと合同『学び合い』をすればいいのです。ちなみに教科を統一する必要性はありません。どのようにするかは子どもたちが教えてくれます。

 また、出張の際、自習監督になってください。その日の自習課題を使って『学び合い』をやれば良いのです。簡単です。「全員達成すること」と求めたとたんに『学び合い』になります。時間があればマグネットシートでネームプレートを作りましょう。時間がなかったらそのクラスの名表を貼りだし、出来た人がチェックするのです。

 以上をやれば、初回からビックするほどの姿を見せてくれます。おそらく魔法のようにしか見えません。

 ね、簡単でしょ。

[]波瀾万丈 05:35 波瀾万丈 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 波瀾万丈 - 西川純のメモ 波瀾万丈 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日は波瀾万丈すぎて疲れました。

 九州出張は130km離れた新潟空港に高速道路で移動し、飛行機でという方法で行きます。昨日もそうでした。120kmの時点で後ろから「ぷしゅ」という音。あれ?と思うと車ががたがたとしました。インターから降りてみると、なんとタイヤのゴムがとれてホイール状態。あわててJAFを呼び、とりあえずスペアタイヤに交換。ところが、それでも異常が残ります。そこでJAFの車で新潟空港に搬送してもらい、車を駐車場に入れました。その時点で離陸12分前。ぎりちょんで乗れました。福岡空港では着陸待ちで20分間旋回。なんていう一日だと思いました。

 最初の学校に移動。ゼミ生の飛び込み授業。見事なものです。その後の研修会もツボを得た質問が多く満足です。終了後、唐津に移動。唐津の同志の方と懇親会。

 終わったら、ホテルでバタン・キューでした。

 本日も仕事をします。