■ [大事なこと]読んでね
どんなことでも学びたいと思ったら、それなりに時間と金をかけねばなりません。それは『学び合い』もです。
私は毎日、数十の『学び合い』に関するお悩みメールを受けて返信しています。でも、その九割近くは『学び合い』ステップアップに書いていることです。そして、その半数以上の方は『学び合い』ステップアップを読んでいません。聞くと、『学び合い』スタートブックは読んだ方です。
私が『学び合い』のノウハウ本を書いたのは『学び合い』ステップアップが最初です。それまではノウハウ本を書くことを避けていました。理由は、ノウハウ本によって、な~んちゃって『学び合い』が広がることを恐れたからです。『学び合い』スタートブックを書いた著者の方々は、そのような状態でも『学び合い』を会得した方です。つまり、その方々の中には『学び合い』の考え方やノウハウの多くが既に持っている方々なのです。
『学び合い』スタートブックは多くの人に読んでいただきました。それによって『学び合い』の可能性を理解していただけました。そのため、焦ってノウハウ本である『学び合い』ステップアップを書いたのです。理由はノウハウ本無しで『学び合い』を実践した場合、様々な困難や失敗を起こす危険性が高いからです。
私は日本で一番多くの人に『学び合い』の手ほどきをしました。その中には学校としての取り組みとして『学び合い』を実践しなければならない、『学び合い』を本当はしたくない方も含んでいます。そして、西川ゼミではそのような方々の言動をICレコーダーやビデオカメラで四六時中記録し、分析しているのです。先ほど書いたように膨大なお悩みメールの蓄積があります。その結果、『学び合い』をやって起こるであろう誤解はほぼすべて把握していると思っています。
誤解の原因はすべて学校観と子ども観を、既存の考え方で誤って解釈してしまうことに由来しています。その典型的なものは15分程度の『学び合い』の方が安全だと思ってしまう誤解です。これは子ども観を理解していないことに由来しています。
私は毎日、ほぼ同じことをメールで返信しています。それらを整理したものが『学び合い』ステップアップなのです。是非、お読みください。そして読み終わったら教室においてください。2、3人の子どもは読みます。そしてあなたの立ち位置でリードしてくれます。何かあったら再読してください。そこにはあなたの悩みが書いてあるはずです。もちろん悩みの渦中にいれば、そこに書かれていることが自分の現在の状況であることを理解できない場合もあります。その場合は、メールしていただければ、どこに書いてあるかをお教えしましょう。
私は断言します。『学び合い』ステップアップ通りのことをやれば、必ず、かなりの成果を上げることが出来ます!
ただ、ご本人が『学び合い』をやりたい、ということを超えて学校として取り組みたいという方のために『学び合い』ジャンプアップを書きました。『学び合い』をやりたくない人も含めて『学び合い』の実践を広げたいと思ったら合同『学び合い』・学校『学び合い』以外「ありません」。そして、あなたの『学び合い』の実践を高め、安定する唯一の道です。
以上、思いつきで書いているのでは無く、また、思い込みで書いているのでは無く、膨大な学術データ・実践データを西川ゼミのみんなで分析し、実践した結果に基づいています。
お願いです。読んでくださいね。
追伸 『学び合い』スタートブックは、『学び合い』はいいな、と分かるには最善の本であることは確かです。だから、やろうかな、どうしようかな、という方へ勧めるならばベストセレクションです。そして、やろうと思うけど、どうしたらいいのとなったらステップアップ、ジャンプアップなのです。
追伸の追伸 もし、「『学び合い』をやったけど、失敗した」という方がいたら、その方に「ステップアップを読んだ?」と聞いてください。おそらく読んでいないと思います。読んだといった場合は、「授業の8割以上を子どもに任せてみた?」と聞いてください。まず確実に、「いや~、それはさすがに。15分程度は任せたけど」と言うと思います。