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2015-01-06

[]生意気 22:38 生意気 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 生意気 - 西川純のメモ 生意気 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 長瀬さんからの依頼により、先ほどメルマガの宣伝をしました。そこに書かれている文章は共感する内容です。しばらくして暗くなりました。

 私も55歳、小中高だったらベテランの年です。私が学会で生きの良い若手と思っていた人は皆、教授になっています。しかし、その後が見えない。つまり、二十代後半から三十代前半に、生意気で、図々しく、でも、その実力を認めざるを得ない若手が見えないのです。

 私が学術の世界に入った当時の理科教育学の世界は未開発でした。そこで行われる研究は古くからの教育学を理科に適用する研究が主です。そこで、生意気な若手が認知研究をひっさげ学会に殴り込みました。最初は拒否反応です。しかし、それを認めるベテランもいて徐々に力をつけていきました。私も「フィロソフィーが無い」、「節操が無い」と言われ続けていましたが、学会賞を取り、学会誌編集委員会の委員長になりました。おそらく、我々の年代が殴り込んだように、我々が築きあげた研究の流れをたたき壊すような研究者が生まれるべきです。我々が心理学を武器に既存の学問をたたき壊したように。おそらく経営学や経済学を武器に既存の学問をたたき壊して欲しいと願っています。が、今のところ無いですね。各科教育学の緩い集合ではなく教科教育学として生まれ変わらねばならない。

 が、実践の世界も同じですね。

 昔は本が主体でした。出版社も余裕があったから色々な人が本を出した。その中から光る人が見いだされた。

 次の時代は雑誌を中心とした教育運動の時代です。今から考えれば、本離れの最初の兆候だったんですね。つまり丁半博打が出来ない時代になりました。教育運動の中での活動の中から光る人が見いだされ、その人が本を出すという流れだったように思います。

 しかし今は、教育運動離れさえも起こっている。これは若い世代のせいではありません。若い世代を引っ張るべき世代の人数が少なくなってしまったのです。結果として雑誌が廃刊になりつつある。こうなると出版社の編集者がセレクションをするようになります。しかし、おおむね前時代で光った人を本に出す傾向があります。

 この閉塞感を打開するためにメルマガを出そうとしているのでしょう。是非、若い人の中から光る人を見いだし、原石を磨き、光る人になって欲しい。

 でも、私は別種の若手も生まれて欲しいと願うのです。

 それはムーブメントを生み出す人です。それも、若手同士が繋がるだけでは無く、中堅、ベテランに繋がったムーブメントを生み出す人です。都道府県レベルの教育委員会の義務教育課長あたりに直訴し、予算を獲得できる若手です。また、自らの実践の本を出すのでは無く、仲間と一緒に本を出せる若手です。また、勤務校の実践の本を出せる若手です。そのために出版社の編集者と交渉できる若手です。このあたりの片鱗は「7つのルール」にちょいと書きましたが、異質な人とつながれる人が事をなします。

 そんなこと無理、と思っているあなた。それは違いますよ。バカと同じだけ利口はいます。利口な権力者はあなたを待っています。ようはバカを相手にせず、信頼するに足る偉い利口を探せば良いのです。

 あなたがそのようになれば、あなたは生意気で、図々しく、でも、その実力を認めざるを得ない若手になっています。

 自慢ですが、私はそれが出来たから、色々言われても学会賞を取り学会誌編集委員長を務め、三十代で一つのコース、四十代で一つの専攻を自分の思ったとおりに立ち上げることが出来ました。

[]トライ 17:44 トライ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - トライ - 西川純のメモ トライ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私は基本的に『学び合い』以外の宣伝をネットではしません。理由は一度それをすればキリが無いからです。全ての人に単純なルールを適応する、それが私のルールです。

 例外的に、以下を宣伝します。そして、勧めます。『学び合い』の同志へ、情報発信をする機会を得てください。発信してください。

http://archive.mag2.com/0000290422/20150103072000000.html