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2015-01-17

[]2月発刊予定 07:38 2月発刊予定 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 2月発刊予定 - 西川純のメモ 2月発刊予定 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 あと5日で「子どもたちのことが奥の奥までわかる見取り入門(明治図書)」が出ます。一足先に届いた本を評価に厳しい閣下に渡したら「これはいい!」と褒められました。直ちに「これは」ではなく「これも」だろ、と突っ込んだのですが、本の構成がとても良いそうです。さんざん、うんちくを語ったので、最後に、「じゃ、あなたの本、期待しているよ」と突っ込みました。

 何度も書きましたが、アマゾンは発刊直後は品薄になりますので、お近くの大きな本屋に頼むことを勧めます。

 さて、1月も半分過ぎたので2月の発刊予定です。

 まず、お詫びです。「『学び合い』で「気になる子」のクラスがうまくいく!(学陽書房)」ですが、最後の最後の段階でミスが見つかり、その修正のため2月にずれ込みました。2月上旬の予定です。とにかく、感動ドラマだと思っています。

 これ以外に4冊出ます。

 一冊目は「子どもが夢中になる課題づくり入門(明治図書)」です。『学び合い』をやり始めようとする直前、そして直後に一番聞かれる質問は「課題づくりはどうしたらいいのですか?」なのです。実は本当の答えは「どうでもいい」なのです。でも、それをいきなり言うと意味が不明なので、まずは簡単に『学び合い』の課題を作るテクニックを教えます。その後、子どもの反応を見つつ、課題のツボどころを説明します。『学び合い』をやる前に大事だと思ったことは実はどうでもいいことなのです。その代わり、『学び合い』をやる前には考えたこともない、でも、本当は一斉指導でも絶対にすべきことが大事であることが分かります。そのことは一斉指導だと考えなくても授業らしきものは出来るので意識しないのですが、『学び合い』では絶対に必要なので意識します。このことを意識できることは一斉指導においても大事なことです。

 二冊目は「簡単で確実に伸びる学力向上テクニック入門(明治図書)」です。『学び合い』を1ヶ月も実践すれば人間関係の向上の成果を感じられるのはたやすいことです。そして、一見何もしないと思える授業なのに成績が下がらないことにビックリするでしょう。実は、一斉指導は大多数の子どもにとってあまり意味が無いので、それを無くしても下がらないのです。

 事実に基づく笑い話に、こんなものがあります。ニューヨークの医者がストをしたそうです。ところが、しばらくして自主的にストをやめました。理由は何だと思いますか?

 理由は死亡率です。スト中の死亡率が低下してしまったのです。このままストをし続けると、それが表に出てしまうのでストをやめたそうです。

 さて、下がりませんが、上がらない人がいます。私の本では『学び合い』で抜群に上がると豪語しているのにです。何故でしょう。成績を上げようとして課題をいじくり始めます。そうすると『学び合い』の根幹が揺らぎ、『学び合い』が崩れてしまうのです。

 『学び合い』は成績を抜群に上げることが出来ます(きっぱり)。ただし、そのためには私が本に書いているとおりのことをやって欲しいのです。たいていの人は常識人です。私の本で書いていることを100%はやりません。どこかで「まあ、そこまでは」とストップがかかってしまうのです。しかし、それでは抜群にあげることは出来ません。

 何故学力が上がらないか?それは「学力とは何か?」ということをちゃんと考えないからです。何故考えないかといえば、それが抽象論に陥ってしまうからです。でも、本当の理由はそれをちゃんと考えれば、自分が考えていた「学力」というものがとてもつまらないものであることを分からなければならないからです。

 しかし、学力をあげようとするならば、まずは学力はつまらないものだと認め、それに対する対策をすることが必要です。それさえすれば、抜群に上がります。何故なら、学力を上げる伸びしろが一番大きいのは成績下位層なのです。その下位層を動かす力は教師にはありません。あるとしたら同級生です。だから『学び合い』だと抜群に上がります。

 そして、「学力」はつまらないと分かると、その先の「学力」が見えてきます。それが次の学習指導要領が求めているアクティブラーニングとも一致する学力です。

 従って、この本は入門者用の本であると同時に、中級者用の本とも言えます。

 三冊目は「新任1年目を生き抜く 教師のサバイバル術、教えます(学陽書房)」です。これは「なぜか仕事のうまくいく教師の7つのルール(学陽書房)」の基礎編に位置づけられます。

 教師人生で一番大変な1年は、絶対に新任1年目だと思います。私は大学院を修了して最初に勤めた学校が暴走族だらけの学校で、私の担当は物理なのです。そんな極限状態を生き残ったノウハウがあります。私のゼミ生には色々なことを口伝で教えています。ゼミ生にはスーパーマンになることを期待していません。無理ですから。結局、上手い手の抜き方、他人の頼り方がポイントです。章立ては「教師という職業はとてもよい仕事です」、「最初の1ヶ月でやるべきこと」、「2週間でできる短期授業力向上法」、「最初の3ヶ月でやるべきこと」、「最初の1年でやるべきこと」、「2年目以降でやるべきこと」、「過労死ぜず、教師として幸せな人生を生きるため」です。

 ゼミ生には話していることなのですが、全部を聞いた学生はいないと思います。ゼミ生に語るつもりで書きました。今までゼミ以外では語らなかったことです。もちろん、経験2年以上たった方も、有用ですよ。だって、この手のことは誰からも教えてもらっていないと思います。昔は先輩から教えてもらっていたことが絶えてしまいましたから。

とにかく1年間を生き抜くために、最初の1ヶ月でやるべきこと、3ヶ月でやるべきこと、1年でやるべきこと、3年でやるべきことが具体的に書かれています。新任や若い方を対象としていますが、中堅の方が読んでも役に立つと思います。

 現在、クビになっている教師は四十代後半なのです。そうなる前に二十代後半、三十代の方ももう一度初心に戻って再出発することが二十年以上生き抜くために絶対に必要なことです。

 最後の四冊目は「『学び合い』を成功させる教師の言葉がけ(東洋館出版社)」です。言葉がけについては今までも何冊もの本に書きました。『学び合い』の言葉がけとは何なのかを理解するにはその本が役立ちます。しかし、現実に今日起こった問題に対して、どんな言葉がけをしたらいいのかは、頭が熱くなっているので前に読んだ本の中にあることが忘れてしまいます。私のところに来る相談メールの3分の1に対しては、具体的に説明した後に、「○○の○ページをお読み下さい」と書く場合があります。しかたがありません、問題に直面した状態はどんな人間も視野狭窄になりますから。

 この本は問題別に整理されています。だから、この本があれば、直ぐにどのように言葉がけをすれば良いかが分かります。そして、その場で言葉をかけ、子どもがどのように変容するかを見れば、言葉がけの意味が深く心に刻みつけられます。

 土日に書店にお寄りいただいたとき、ご注文いただければと思います。